吉田みく「誰にだって言い分があります」

我が子を「大谷翔平のような野球選手に」と夢見る両親の悪戦苦闘 英会話教室、メンタル強化の習い事も

優勝トロフィーを掲げる大谷翔平(中央)、ダルビッシュ有(前列左)、栗山英樹監督ら(AFP=時事)

優勝トロフィーを掲げる大谷翔平(中央)、ダルビッシュ有(前列左)、栗山英樹監督ら(AFP=時事)

 歓喜のうちに終幕したWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)。侍ジャパンが14年ぶりに優勝し、MVPには大谷翔平選手が選ばれるなど、日本中が大きく盛り上がった。チームを率いた栗山英樹監督や、投手陣のまとめ役となったダルビッシュ有投手、代表でも二刀流で前人未到の活躍を見せた大谷翔平選手ら、侍ジャパンのヒーローたちが何度も口にした、子供たちに「野球が楽しいことを知ってほしい」「野球を好きになってほしい」との願いは十分達せられたのではないだろうか。それは、野球少年・少女たちの保護者らにも大きな刺激になっているようだ。フリーライターの吉田みく氏が、現在10歳の野球少年を育てる母親に話を聞いた。

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 WBCでの活躍を見て、子を持つ家庭の中には、「我が子も大谷翔平選手のように世界で活躍できる人材に育ってほしい」との思いを一層強くした人も少なくないようだ。

 都内在住のパート主婦・サツキさん(仮名、40歳)もその一人である。1年生から野球を続ける10歳の息子が、将来、世界で活躍できる選手になるよう全力で応援している。

「夫が学生時代に野球をやっていたことがきっかけで、小学1年生から習わせはじめました。すると習い始めて間もない頃、コーチから『大物になりそうな予感がするよ!』と褒められたんです。大物と言って思い浮かぶのは大谷翔平選手しかいませんでした。的確な野球の指導をしてくれることで地域でも有名なコーチからのお褒めの言葉に、私たち夫婦は舞い上がってしまったんです……」(サツキさん、以下同)

 サツキさんの夫は高校・大学時代、野球の強豪校で活躍していたこともあり、「俺が叶えられなかった夢を息子が叶えてくれる!」と喜んでいたという。チームメイトの保護者からも、「動きがいいわよね!」「上級生と変わらない腕前よ」などと褒められることも多かったそうだ。そこからサツキさん夫婦は、息子に野球の英才教育を始めるようになる。

「野球の練習はもちろんのこと、海外での活躍を視野に入れた時に必須となる英会話教室に通わせ始めました。息子もネイティブの先生とのコミュニケーションを楽しんでいたのですが、徐々に内容が難しくなると、だんだん行き渋るようになりました。野球に限らず、これからの時代に英語は必須だと思っていますので通い続けてほしいのですが、今の息子の様子を見ていると、それも難しいように感じます」

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