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政府が課税強化を狙う「年間所得30億円以上の“超富裕層”」 対象者200~300人の収入源は

「超富裕層」はほんのひと握り

「超富裕層」はほんのひと握り

給与所得だけで年収30億円を稼ぐのはほぼ不可能

 有名プロスポーツ選手から経営者まで、年収1億円を超えるクライアントを多数抱える富裕層専門ファイナンシャルプランナーの江上治さんが言う。

「コンスタントに年収30億円を稼いでいるかたは、私のお客さまでも非常に限られています。まず、給与所得だけで年収30億円を稼ぐことはほぼ不可能。彼らの収入源は、起業した会社の売却益や株式の配当、不動産の家賃収入、暗号資産など。それも1つや2つではなく、創業オーナーとして10以上の会社を持っているなど、収入源を5~10ほどは持っているのです」

 もっともわかりやすいのは、ソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義さんだろう。1億円ほどといわれる役員報酬に加え、自社株の配当収入が200億円を超えるとされる。大森さんも、給与や役員報酬などの「働いて得られる収入」だけで30億円を超える人はほぼいないと分析する。

「給与所得は最大55%も課税されるのに対し、株式の売却益や配当収入は一律約20%の課税で済みます。日本は税金が高いといわれますが、株式をはじめとした複数の金融所得を持っている資産家にとってはむしろ逆。なるべく多くの資産を手元に残す税金対策としても、富裕層は給与ではなく、株式や不動産などに資産を分け、運用し、さらに増やしていくのです」(大森さん)

 報道等によれば、年間所得が50億円だとしても、法改正によって追加で負担することになる税金は1人あたり1億円ほど。つまり、日本に200~300人ほどしかいない超富裕層への課税を強化したところで、税収はせいぜい200億~300億円しか増えないということだ。いくら政府が富裕税を導入してごく一部の殿上人からお金を取ったところで、私たち庶民が抱く不公平感を払しょくするにはほど遠い。結局、お金持ちのところにお金が集まるだけなのだ。

※女性セブン2023年4月27日号

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