ママ友の洗車事情を尋ねたら、いつの間にかマウント合戦に（イメージ）
「大きめだから洗車も割高なのよ」
シホさんが地域のママ友グループに参加し始めて5年が経つが、コロナの影響もあり、顔を合わせて集まる機会がなかなか持てない期間が続いていた。今年になって久しぶりに会ってみると、就職や復職している人も多く、なかには自ら起業したママ友もいたという。専業主婦はシホさんのみだった。
「3か月に1回程度と洗車の頻度は私と変わらないものの、『定期点検に行くとディーラーで洗車してくれるし、私はそれで充分だよ』と話すママ友もいました。私は中古車販売店で車を購入したので、そのようなサービスがあることを知りませんでした」
シホさんからすれば、仲の良かったママ友たちの“属性”がいつの間にか変化していたように感じたという。自家用車の「洗車」という、家事の一環とも言えなくもない用事だが、金銭感覚の微妙なズレを炙り出すには十分だった。
「皆さん忙しいようで、洗車に割く時間はないような印象を受けました。『うちはパパが洗車するんだよね』と話すママ友に対し、『ご主人、お仕事忙しくないの？ うちは忙しくて洗車は外注一択よ』などと言い返したり、『我が家の車は一般的なサイズよりちょっと大きめだから洗車も割高なのよ』と言うママ友もいました」
世帯収入をイメージしやすい話題ばかりが飛び交っているので、ママ会は微妙な空気が漂っているかと思いきや、シホさん以外は楽しそうに話していたという。
「どのママ友も、洗車の話題をフックにお金や時間に対する価値観の合う人を探しているような感じがしました。私たちが出会った時は子供が0歳で、育児に一生懸命だった時期。その後はコロナ禍で人付き合いも気軽にできる状況になかったので、ママ友たちはこれからは生活レベルが近く、より親しくできる相手を望んでいるのかもしれません」
今回の会合にはシホさんのような専業主婦がいなかったこともあり、「疎外感を感じてしまった」と愚痴を漏らしていた。今後もママ友たちと付き合っていきたいとは思っているものの、「仲間に入れてもらえない気がしてきた」と不安そうに話していた。
