快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた

日本再上陸・ヒョンデのBEV「アイオニック5」 北米で「テスラに次ぐ人気」も納得、「デザインで韓国車を選ぶ」時代へ

コンパクトハッチバックのようにも見えるが、全高 1655~1665mmある日産アリアとほぼ同じであり、クロスオーバーSUVと呼べるセグメントに入るヒョンデ・アイオニック

コンパクトハッチバックのようにも見えるが、全高 1655~1665mmある日産アリアとほぼ同じであり、クロスオーバーSUVと呼べるセグメントに入るヒョンデ・アイオニック

 約12年前に日本市場から撤退した、韓国の自動車ブランド、ヒュンダイ。昨年、日本でのメーカー名を「ヒョンデ(Hyundai)」に変更し、再上陸を果たした。その目玉商品として携えてきたのが電気自動車(以下、BEV)の「アイオニック5」と、燃料電池車の「NEXO(ネッソ)」という2車種。とくにアイオニック5は日本でも高い評価を得て、日本カー・オブ・ザ・イヤーで、「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を獲得。再上陸までにどれほどの進化があり、輸入車としてどんな魅力を手に入れたのだろうか。シリーズ「快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた」、自動車ライターの佐藤篤司氏が「アイオニック5」に試乗してレポートする。

急成長したヒョンデの自信作で日本再上陸

 輸入車を買うということは「その国の文化に乗ること」です。これは、クルマ選びの大切な考え方のひとつとして持っています。ドイツ車は緻密にして精密なもの作りの精神を、フランス車は実用を尊ぶ、実用とデザインの絶妙なるバランスを、イタリア車は、熱情を具現化する技を、英国車は、伝統と格式のもの作りの精神を、といった具合な感覚ですが、多くの人もそのように輸入車を判断しながらセレクトするでしょう。

 こうした見方をするとき、韓国車とはどんなものなのでしょうか? 実際はイメージが湧きづらいのではないでしょうか。クルマ作りにおいては日本車の方が上、という感覚を持っている人も多いと思います。事実、韓国における自動車生産が始まったのは1955年のことで、それも米軍から払い下げられた中古軍用車の部品を流用して製作されたジープ型乗用車でした。1955年と言えば日本では純国産設計による高級車、トヨペット・クラウンがデビューし、これを手始めに戦後の日本車は飛躍的に生産を増やし、世界へも乗り出すことになります。韓国の「現代自動車」で本格的な自動車製造が始まった1967年には、すでにマイカー時代を迎えていたわけです。こうしたモータリゼーションの歴史から見ても、日本の優位性を感じる人が多くても仕方がないのです。

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