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【悩み相談】コロナ禍で失業、精神疾患を患い生活保護に 「働けない状況」に打つ手はあるのか

働けない自分がますます嫌いになり、心がずっと真冬(写真:イメージマート)

働けない自分がますます嫌いになり、心がずっと真冬(写真:イメージマート)

 コロナ禍や物価高の影響で、生活保護の申請数は近年増加している。しかし、「生活保護バッシング」を気にして、生活保護を受けることに後ろめたさを感じる人も少なくない。元少年院教官という異色の経歴を持ち、『人生がクソゲーだと思ったら読む本』を上梓したVTuber「犯罪学教室のかなえ先生」のもとにも、生活保護に関する相談が寄せられている。様々な事情で働けない人は、その現実にどう向き合うべきなのか、かなえ先生が回答する。

【お悩み】働けない人は生きる価値がないのか? 病んでる自分が嫌になる

 コロナ禍で失業し、転職活動にも失敗して、精神疾患を患ってしまいました。現在は無職です。生活保護を受けています。生活保護は甘えではないのか、働かないとずっとこのままになってしまうのか、不安になります。実際に生活保護を受ける人に対するバッシングもありますが、働かざるもの食うべからずの呪いにかかり、社会に迷惑をかけないように働かなきゃと思いつつ、働けない自分がますます嫌いになり、心がずっと真冬です。

【回答】働きたくなってから、また働けばいい。今は働かなくて良い状態

 コロナ禍で思いがけず失業し、辛い思いをされてきたのでしょう。なんとか生活保護を受けることができたのは、不幸中の幸いかもしれませんね。

 相談にもある通り、SNSや匿名のインターネット掲示板を中心に生活保護受給者に対するバッシングが目立つようになりました。相手の立場や事情には一切目をくれず、インターネットのどこかに漂っていた情報を鵜呑みにして相手を一部の不正受給者と同一視したり、働かざるもの食うべからずと言わんばかりに攻撃したりするなんて、非常に心の貧しい人なんだと思って観察しています。

 経済的な貧困や社会不安などが人を視野狭窄に陥らせ、心まで貧しくしてしまうのは一般にも知られていることです。生活保護バッシングをしている人も実は、何かしら生きづらさを感じて追い詰められている人なのかもしれません。

 そもそも生活保護とは、日本国憲法第25条に基づく健康で文化的な最低限度の生活を保障するために国が設けている制度です。厚生労働省のホームページには「生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としています」とありました。

 国が制度として設けているわけですから、生活に困ったら堂々と生活保護を申請して適切な保護を受ければ良いのです。

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