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「経済指標発表の前後15分は取引をしない」 FXプロトレーダーの投資手法をチャートで解説

経済指標発表後に下落した場合のチャート例

経済指標発表後に下落した場合のチャート例

 ここで活用するのはフィボナッチリトレースメントです。フィボナッチリトレースメントとは、イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチが発見したフィボナッチ数列から導かれるフィボナッチ比率を用いて、反発や反落のポイントを見極めるテクニカル指標です。具体的には、トレンドの始点と最高値または最安値を結び、38.2%、50%、61.8%の水準で反転する可能性が高いと判断します。これは自分で計算しなくても、チャートツールが示してくれます。

 発表時、上昇前の価格を100、その後でつけた天井を0として、38.2%下落してきたところからロングでの分散エントリーをします。このポイントから61.8%の水準までの間、少しずつ買い集めます。そして予想通り上昇に転じたら、抵抗線の手前で早めに利益を確定します。上昇の勢いが落ちてくるようなら、それも利益確定のサインです。逆に61.8%を下回るまで下落が続いたら、反発はあきらめてすぐに損切りします。

 この手法は逆の値動きをした場合でも同様に使えます。指標発表直後に急騰し、その後突然下落に転じた場合でも、逆に読み替えて同じトレードができます。

 指標発表後の大きな動きがそのまま継続することも、もちろんあります。たとえば図表14のチャートのように指標発表後から上昇を続け、ずっと同じ動きを続けるようなパターンです。

経済指標発表後、上昇を続けたときのチャート例

経済指標発表後、上昇を続けたときのチャート例

 こうしたときは、決して追いかけずに見守り、反転して下がってくるのを待ちます。反落してきたら、指標発表前の価格を100、反落を開始する手前の天井を0として、フィボナッチリトレースメントを使います。38.2%下落してきたところからの反発を狙って買い集め、狙い通り反転上昇したら近くの水平線手前で利益確定します。61.8%を下回って下落を続けたら損切りです。

 いつまでたっても反転してこない場合は、その日はあきらめて、エントリーせず寝てしまいましょう。「ずっと上がり続けているのなら買えばいいじゃないか」と思うかもしれませんが、それで成功できるのなら誰でも簡単に億万長者になれます。

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