投資

実店舗の銀行や証券会社より手数料が断然安い 「ネット証券」の選び方と口座開設手順

ネット証券を選ぶときのポイントは?(イメージ)

ネット証券を選ぶときのポイントは?(イメージ)

 物価高や増税など家計の危機が続くなか、自らの暮らしをどう守り、豊かにしていくか。給料や年金だけでは心許ない。そこで選択肢となるのが「投資」だ。投資を始めるにあたってはまず、証券口座が必要になる。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢氏が説明する。

「口座開設の主な選択肢は銀行と証券会社になり、営業形態はそれぞれ実店舗とネットに分かれます。取り扱う商品は銀行より証券会社が圧倒的に多く、なかでもネット証券は株式などの売買にかかる手数料が実店舗で取引するより安いという特徴があります」

 そうした前提を踏まえたうえで、「自分に合った取引方法を選ぶ」ことを風呂内氏は強調する。

「実店舗では、口座の開設や商品の相談を担当者と対面で行なえるというメリットがあります。ただし、株式の売買ごとに数千円程度の手数料がかかります。また、ファンドラップ(預けた資産で証券会社が運用まで行なう商品)など手数料の高い商品を勧められる可能性があります。

 一方のネット証券は、口座開設から取引まですべて自分で行なわなければなりませんが、1日100万円までの取引手数料が無料など断然安い。そして、ロボットアドバイザー(ロボアド)が台頭してきたことで、ファンドラップ同様のほったらかしの運用を比較的安い手数料でできるようになりました。それぞれにメリットとデメリットがあります」(風呂内氏)

ネット証券会社選びにはポイントも考慮

 ここでは、ネット証券の選び方と開設手順を解説する。証券会社を選ぶ際のポイントはどこなのか。

「取扱商品の充実度、手数料の安さ、使い勝手の良さで2強のSBI証券か楽天証券のどちらかを選ぶのが無難ですが、それに加えて普段利用しているポイントを考慮するのも手です。SBI証券はTポイント、Vポイント、Pontaポイント、dポイントなど、楽天証券は楽天ポイントを使って金融商品の購入やポイントを貯めることができます」(風呂内氏)

 ポイントの付与は投資信託の保有額や売買時のカードの利用に応じて行なわれ、購入する商品によって還元率が異なるケースもある。

 口座の開設手順は図の通りで、多くのネット証券でほぼ共通する。まずは名前や住所、投資経験といった必要事項を入力。続いて免許証などの本人確認書類を撮影した写真をアップロードし、納税方法を選択すると申込完了だ。数日後にログインIDとパスワードが記載された書類が届き、取引を始められる。

「パソコンでの登録が難しい場合は書類の取り寄せもできますが、その場合は最低でも口座の開設までに約1週間かかります。口座登録は無料なので、まずは総合口座を作っておくことから始めてもいいのでは」(風呂内氏)

※週刊ポスト2023年8月18・25日号

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