対面授業が全面的に再開し、コロナ禍以前の日常を取り戻しつつある大学キャンパス──。オンライン授業が減少した現在、大学職員や大学教員が学生と顔を合わせる機会は当然のことながら増加している。
そうしたなか、「コロナ禍以前と比較して、学生たちの言動に不安を覚える機会が増えた」と語る大学教員も少なくないようだ。なかには「このまま就職活動をして、本当に社会人としてやっていけるのか?」と感じることも多いのだとか。教員たちは学生たちのどのような言動に不安を覚えているのだろうか。
「把握お願いします」という定型文
「ある時期から、突然学生から届くメールに『把握お願いします』とか『把握のほどよろしくお願い致します』という文言が出現するようになりました。メールの内容についてご確認くださいという意味だと思うのですが、まったくおかしな表現で気になったので、他の教員にこのエピソードを話したところ、『自分の学生もこの言葉を使う』と。
きっとネットで見た間違ったビジネスメールの影響なのでしょう。正直、このようなメールマナーまで教員が直さないといけない。就職活動で苦労してほしくないですからね」(私立大学教授)
メールで自分が誰か名乗らない
「レポート提出などの際のメールに、自分が何学部の誰なのかを明記しない学生が非常に増えました。いきなり『本日は就職活動のため欠席します』『レポートの提出が遅れてすみません』などと内容が書いてあるんです。
本務校以外で非常勤を受け持っている教員も多いので、できればメールには大学名、受講している講義名、学籍番号、名前を書いてほしいです。実際に、ガイダンスでそのように伝えているのですが(苦笑)」(私立大学准教授)