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家計

【老後破産の分かれ道】「2000万円の貯金が10数年で100万円に…」定年後に支出が膨らむ夫婦は何を間違えたのか

十分に蓄えていた老後資金があっという間に…(イメージ)

十分に蓄えていた老後資金があっという間に…(イメージ)

 老後の貯金はいくらあっても不安だろう。「夫婦で3000万円あれば安泰」などと言われるが、老後破産を避けるためには、貯蓄額よりも「支出」に注意を払いたい。都内在住の80代女性が語る。

「老後のため2000万円ほど貯めていたのですが、会社を定年退職した夫は『給料がなくても年金がもらえるし、ウチはまだまだ貯金があるでしょ』とうそぶいて現役時代と生活水準を変えず、ゴルフや飲み会を繰り返していました。するとどんどん支出が膨らみ、リタイアから10数年で貯金残高が100万円弱になって……。この先が不安でたまりません」

 ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢氏は、「こうしたケースはよく見受けられます」と語る。

「毎月の収入は把握していても、生活費や食費、光熱費などの支出については無頓着で妻任せという夫が多い。それなのに『俺があれだけ稼いだのだから大丈夫だろう』と勘違いして浪費を重ねることで、あっという間に貯金がなくなってしまうのです。“老後どれだけお金がかかるか”を夫婦間で把握しつつ、毎月の支出を抑えられるかが老後破産の分かれ目になります」(以下、「 」内は風呂内氏)

クレカは2枚まで

 現役を引退するとゆとりができ、夫婦でともに過ごす時間が長くなるが、それによって支出が増える場合がある。とりわけ顕著に現われるのが、「食費」の増加だ。

「夫婦で一緒に買い物に行くようになると、妻がひとりで買い物をしていた時に比べ、夫のリクエストで少し高価な調味料や総菜、値引きされていない定価商品などを購入しがちになる。私の知っている事例では『以前と同じ買い出しリストなのに2~3割もレジで払うお金が増えた』といった話もあります」

 退職してゆとりができるとプライベートで友人と過ごす時間も確保しやすくなり、「交際費」も増える。

「現役時は家で夕食を摂っていたけど、引退後は友人との外食が増加するなどして支出がかさむという人が目立ちます。健康のためでなく交際の一環としてスポーツジムや趣味の教室などに入会する人もいますが、数か月通わない期間が続くようであれば解約を検討すべきでしょう」

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