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【山崎製パン、ホシザキ、ドリーム・アーツ】12月に「業績予想の修正」を発表した3社、期待膨らむ本決算に向けての注目ポイントを解説

 10月25日に発表された2023年12月期第3四半期決算でも業績を売上、利益ともに過去最高予想を出していたが、12月21日には売上、利益ともに上方修正を発表し、株価をさらに上昇させている。

 業績成長も目を見張るものがあるが、同社の利益剰余金はここ数年増加傾向にある。有利子負債倍率も減少傾向ということをあわせて見てみると、財務の健全性は素晴らしい状況と言える。

 2023年12月期の本決算は2月に発表されるが、来期の見通しにおいてもさらなる成長と増配に期待が集まるだろう。

【2】ホシザキ(6465)

ホシザキの「業績予想及び配当予想の修正」に関する発表

ホシザキの「業績予想及び配当予想の修正」に関する発表

 業務用厨房機器大手であり、製氷機器、食洗機で国内首位、世界でも高シェアな同社では、業績好調で2023年12月期も売上、利益ともに過去最高業績を予想していた。12月19日には、その過去最高業績予想をさらに上乗せする業績の上方修正発表、また、年間配当を従来計画の70円から95円に、25円の大幅増額修正を行っている。

 修正理由として、「国内においては飲食市場及び開拓を進める飲食外市場への積極的な拡販を推し進め、海外においては堅調な需要の継続に対して製品供給に注力し、生産性改善等の収益性の向上にも努めることができました」との発表を出している。国内外ともに事業が充実していることを窺える発表であった。

 また注目すべきコメントとして、配当予想の修正理由の中で「柔軟かつ機動的な自己株式の取得を検討することとしております」との文言がある。同社においては、前述した通りの好著な業績だけでなく、無借金経営、かつ、剰余金が毎年積みあがってきている好財務も強みである。

 2023年12月の本決算は2月に発表が行われると考えられるが、本決算に向けて、今回のコメントの通り、増配や自社株買いなどの期待が高まれば、株価上昇要因となるのではないか。

【3】ドリーム・アーツ(4811)

ドリーム・アーツのHPより

ドリーム・アーツのHPより

 2023年10月27日に東京証券取引所グロース市場に上場した同社は、大企業向けクラウドサービス開発を主とするSaaSプロダクトなどの提供を手掛ける企業である。今年上場ではあるものの、会社設立は27年目という老舗企業である。同社の「SmartDB」という大企業向け業務デジタルクラウドサービスは多くの大企業に導入されており、同社が実績と信頼の歴史を積み重ねてきていることが窺える。12月14日、同社は上場して2か月足らずで業績の上方修正、そして配当の増額修正を行った。

 従来予想も売上、利益ともに過去最高業績予想を出していたが、それをさらに上乗せする業績予想の発表を行い、結果として、前年比で売上+20.4%、利益においては3倍弱の予想となっている。

 だが、この上方修正の翌日、株価は前日比マイナス430円の2547円で引け、前日比▲14.4%という大暴落となった。公募価格2660円をも割れる暴落に、「材料出尽くしの売り」と報じられたが、IPO(新規上場)間もない銘柄には、このような激しい値動きもよく見られることである。

 そして翌日からの株価は一気に反転し、12月26日の段階では3470円と、上場来高値で引けている。IPO銘柄にはこのような激しい値動きがあるだけに、投資する際は注意が必要だが、業績と株価の状況を冷静に判断できれば大きなチャンスを獲得できる可能性は高まるだろう。

 2月には2023年12月期の本決算の発表がされる見込みだが、同社においても来期の成長予想、そして株価の動きに注目したい。

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