物価高の中、好業績を出している山崎製パン（写真：時事通信フォト）
上方修正が発表された企業は、今後の株価上昇への期待を持ちやすい。12月では100件超の業績修正の発表があった中で、注目すべき企業はどこか。個人投資家、経済アナリストの古賀真人氏が、3つの銘柄をピックアップし、業績修正の内容や発表後の値動きなどについて解説する。
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企業のIRには四半期に一度発表する決算以外にも、注目すべきものがある。それが予想の修正だ。
「業績予想の修正」は企業が従来予想していた当期の見通しと、実際に着地しそうな業績に差がある際に発表されるものだ。また、「配当予想の修正」は従来予想していた配当の金額が変更となった場合に発表される。どちらも、従来予想に対して上振れがあると上方修正、下振れがあると下方修正と呼ばれている。
これらの発表は基本的にその事実がわかったときに公表することが義務付けられ、決算発表のタイミングで同時に発表をする企業も多いが、決算発表時とは別に修正情報だけを公表する場合もある。これらは、内容によっては、その後に発表される決算に大きな期待を抱かせるようなケースもあり、株価上昇の初動になり得ることも多い。
12月は決算発表はそこまで多くの件数はないものの、決算とは別に単独で出された「業績予想の修正」については12月25日の段階で100件超の件数が発表され、その中には今後行われる決算発表を大いに期待させる内容のものもあった。
今回は、今後の株価上昇を期待できる「業績予想の修正」を発表した銘柄を3つ紹介したい。
【1】山崎製パン（2212）
山崎製パン、ホームページより
製パン最大手として有名な同社は、食パン、菓子パンだけでなく和洋菓子などの商品も人気があり、コンビニにも商品展開している。物価高が続いている中でも、パンという主食を中心に事業展開している同社は、売上、利益を堅調に伸長させている。
