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【AI台頭で激変する資格】弁護士、社労士、FPは厳しい時代へ 有利なのはパソコンスキルの『MOS』や『日商PC検定』

 では、近年急増中の在宅ワークで役立つのはどんな資格だろう。女性中心に41万人の在宅ワーカーが登録する『ママワークス』の運営会社アイドマ・ホールディングス広報の古井戸加奈さんは、次のように語る。

「当社は2015年から多くの女性や主婦がリモートで働いています。会員で多いのは一般事務や経理経験者ですが、前職での実務や経験に加え、『MOS』や『日商PC検定』などパソコンスキルの資格があると、やはり有利になります」

 この2つの資格について以下、紹介しよう。

MOS(民間資格)

《パソコンスキルの高さで引っ張りだこ!在宅ワークの強い味方》

 マイクロソフトオフィス製品の「Word」「Excel」「PowerPoint」「Access」「Outlook」は、ビジネスシーンで使用頻度の高い基本ソフト。この各操作スキルを認定する民間資格がMicrosoft Office Specialist、略称 MOSだ。世界共通の国際資格で、有資格者は在宅ワークでも断然有利。合格率は非公開だが、一般レベルで約80%、上級レベルで約60%とされる。

【実施団体】オデッセイコミュニケーションズ
【受験資格】特になし
【試験実施頻度/時期】全国一斉試験/毎月1~2回、随時試験(ほぼ毎日)
【費用】受験料:一般レベル1万780円、上級レベル1万2980円
【資格手当の目安】企業によっては月1000~2000円の資格手当がつく。在宅ワークでも有利に働く。

日商PC検定(公的資格)

《デジタル社会で役立つパソコンスキルと知識の証明》

 日本商工会議所主催のパソコンスキルに関する実用的認定試験。在宅ワークに必須のパソコンスキルを証明するため、経営やビジネスマナーの知識も求められる。試験は「文書作成」「データ活用」「プレゼン資料作成」の3種で、1級、2級、3級、Basicの4つのレベルがある。合格率は1級で16.3%、2級で69%、3級で82.2%、Basicで74.3%(2022年の場合)。

【実施団体】日本商工会議所
【受験資格】特になし
【試験実施頻度/時期】1級は年2回、2級・3級・Basicは随時。各地商工会議所等で実施
【費用】受験料:1級1万480円、2級7330円、3級5240円、Basic4200円
【資格手当の目安】企業で異なるが、資格手当の相場は月1000~2000円程度。

※各資格の試験概要や年収の目安は、2023年の情報を基にしています。2024年の詳細は、関係団体にお問い合わせください。

【プロフィール】
高村祐規子(たかむら・ゆきこ)/キャリアカウンセラー、ファイナンシャルプランナー。アメリカ留学、リクルート勤務などを経て、2005年に独立。キャリア&マネー協会代表。著書に『資格をお金に換える方法』(中経出版)など。

※女性セブン2024年2月1日号

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