ビジネス

【極東証券、岩井コスモ証券、水戸証券】下落相場で注目したい中堅証券会社の好決算 「業績成長」「割安性」「配当利回り」「財務」の条件揃い投資妙味

日本株全体が低迷するなかで好決算を出している銘柄に注目(写真:イメージマート)

日本株全体が低迷するなかで好決算を出している銘柄に注目(写真:イメージマート)

 4月15~19日の週で日経平均株価は大幅に下落し、最終的に先週末比で2455円(6.21%)安い3万7068円で終えた。一方、そうした中で、高配当銘柄を中心に下落の影響をあまり受けていない銘柄もある。4月の最新決算で好業績を出した企業も銘柄選択の候補に入ってくるだろう。そうしたセクターの一つが「中堅証券会社」だという。個人投資家、経済アナリストの古賀真人氏が解説する。

 * * *
 新NISAが始まり、日本国内では株式投資の話がお茶の間にも上がる状況となり日経平均も高値を更新してきた。また、S&P500や全世界株式などのインデックス投資、AIブーム、半導体などといったテーマで投資の話題が多く取り上げられ、投資に対する興味関心は過去最高の状況になっていたと言える。

 そんな最中、4月15日からの週は大暴落が到来した。イスラエルとイランの中東情勢の緊迫化やアメリカ景気の過熱などを理由に相場が大きく傾き、4月19日に日経平均は一時1300円超の下落を記録した。

 19日の市場概況はプライム市場での下落銘柄数は1554銘柄でプライム市場全体の94%の銘柄が下落となり全面安の様相を呈した。

 レーザーテックが8.4%の下落、東京エレクトロンは8.7%の下落、ソフトバンクグループはこの1ヶ月で20%の下落となった。アメリカ株でも大人気銘柄であるエヌビディアは19日の1日だけで10%の下落、アームは直近1か月で33%超の下落と、いわゆる人気銘柄が軒並み大きく株価を下げている。ここまで一本調子で上げてきた投資環境が一気に冷え込む勢いであり、特に相場の話題の中心となってきたAIや半導体銘柄のホルダーには厳しい週となった。

 新NISAをきっかけに今年から投資デビューした人にとってみれば、この暴落は初めて経験するものだっただろう。SNSでは「新NISAなんてやらなければよかった」といったコメントもある。

 今後もアメリカマーケットは下落の可能性も視野に入れたほうがよいだろう。その背景には、高金利でも衰えないアメリカ経済の強さがある。そうした状況下では、そもそも想定されていた利下げ観測は打ち消され、株式市場の上値を重くする。金利が高止まりすることで最も悪影響が出るのがナスダックを中心としたハイテク銘柄となる。

 さて、このような環境下でどのように投資戦略を考えていくかを改めて考えていきたい。4月の株式市場では決算自体は多くないが、増収増益や財務好転を示す企業がいくつかある。そのセクターの代表は中堅規模の証券会社である。

 今回は中堅証券会社に注目する理由と、代表的な銘柄を3つピックアップしていきたい。(以下、数値は4月19日時点)

次のページ:中堅証券会社に注目する理由

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。