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【古着ブーム】Z世代が古着に惹かれる理由 私服だけでなく「スーツやネクタイも古着屋で揃える」新社会人も

若者の間で古着ブーム(写真:イメージマート)

若者の間で古着ブーム(写真:イメージマート)

 いま古着ブームが到来している。財務省の貿易統計によれば、日本では2015年から古着(中古衣料その他の物品)の輸入量が右肩上がりで増加してきた。とくにコロナ禍以降の2021年から2022年にかけては、過去最高の1万トンを超える量の古着が輸入された。

 2023年は円安や世界的なインフレが影響し、古着の取引価格が高騰したことから、輸入量自体は前年よりも減少傾向となったが、取引単価が上がったことで輸入金額は2000年以降で過去最高を記録している。古着店店主などに話を聞くと、特にZ世代の若者たちのあいだで、古着が流行しているという。

新品にお金をかけるぐらいなら古着でいい

 都内の古着屋で勤務する男性店員・Aさん(40代)は、Z世代に古着ブームが訪れている傾向について、こう分析する。

「世界的な古着ブームや、欧米のインフルエンサー発信の古着リメイクなどがトレンドとなり、それまで古着を趣味にしていた層以外にも、古着が浸透している印象です。安価な価格帯だけでなく、ファストファッションとハイブランドの中間にあるブランドの品質低下や価格上昇も、古着ブームに影響しているでしょう。

 昔はハイブランドやDCブランドでなくても、ある程度、良質な服が販売されていた。しかし、最近ではファッションモールやデパートに入っているブランドのクオリティが落ちてきていると感じます。というより、全体的にファストファッション寄りになっている印象があります。

 そういう状況で、純粋にファッションを楽しみたいと思う若者のなかで、古着が選択肢として浮上してきている。若者向けブランドで新品の服を買うとしても、上下揃えたら数万円はかかりますよね。そうすると、新品で中途半端にお金がかかるくらいなら、古着であっても信頼性が高いブランドの商品がいいという消費者心理が働くのでしょう」(Aさん)

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