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快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた

【箱からバイクに変形!?】おもちゃメーカー出身者が考案した唯一無二の電動バイク「タタメルバイク」のインパクト

ICOMA・タタメルバイク。リア部分には6.5インチタイヤと赤いモノサスペンションを搭載。走行感は悪くない。側面パネル(サイズH350mm×W570mm)のデザインも自由。電子表示媒体としても活用できそうだ

ICOMA・タタメルバイク。リア部分には6.5インチタイヤと赤いモノサスペンションを搭載。走行感は悪くない。側面パネル(サイズH350mm×W570mm)のデザインも自由。電子表示媒体としても活用できそうだ

 爽やかな風の中を気軽にバイクに跨がって出掛ける“お散歩ツーリング”が楽しめる季節になってきた。今回、注目するのは異色の折りたたみ電動バイク「タタメルバイク」。スタートアップ企業が手がけ、バイク好きの世界で話題を呼んでいる。シリーズ「快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた」。今回は、自動車ライターの佐藤篤司氏が「タタメルバイク」を実車してレポートする。

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 日本のスタートアップ企業「ICOMA」が“おもちゃのこころで発想して生み出した”という折りたたみ式の電動バイクが「タタメルバイク」です。おもちゃメーカー出身者が考えたこの電動バイクの特徴は、バイク自体をコンパクトに折りたたむことができ、収納や持ち運びが容易であることと同時に、排ガスを走行中に出さない、電動であること。開発には、「初代モデルから数えて設計やり直すこと6世代目、スムーズに変形できるようこだわり、仕上がりました」という。小さな企業として開発に苦労したことは容易に想像できます。それでも商品化にこぎ着け、唯一無二の存在としてバイクの世界で話題を呼んでいます。

 実は過去にもホンダの「モトコンポ」という原付バイクがありました。1980年代前半、当時、若者を中心に大人気だったコンパクトカー、ホンダ・シティに搭載できるバイクとして発売されました。各パーツを折りたたんだ際のサイズは高さ54cm、幅24cm、長さ118.5cmと非常に小さく、総重量は42kgの軽量設計でした。もちろんホンダ・シティ以外に積み込んでもよく、話題になりました。ちなみにタタメルバイクを開発した同社の生駒社長は、このホンダ・モトコンポのオーナー文化をリスペクトしているそうです。

 さらに最近でもホンダは2023年9月に「折りたたんで持ち運びできる電動バイク」という「モトコンパクト」を北米市場向けモデルとして発表しています。その価格は当時で995ドルですから、100万円をゆうに超える“高級車”。日本への導入はまだアナウンスされていません。

 そんな状況の中で「箱からバイクになったら面白いんじゃないか?」という発想からスタートしたタタメルバイク。折りたたむとキャリーバッグのようなサイズになり、サイズで比較すると、バイクの状態では「全長1,230mm、全幅650mm、全高1,000mm」ですが、折りたたむと「全長690mm、全幅260mm、全高690mm」といった具合に四角く、コンパクトになります。

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