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東芝は失敗、日立は成功の「選択と集中」 差はトップの覚悟

「日立と同時期に東芝も大赤字となったが、日立の赤字額は東芝の2倍と段違いだった。その傷が大きかったことで、むしろ日立は覚悟を持って変身できたのです。

 それまでの日立は家電畑出身者やパソコン畑出身者が社長を歴任し、重電からの脱却に舵を切っていた。しかし2009年に子会社の社長だった保守本流の重電畑の川村隆氏(前会長)が本体に呼び戻され、重電回帰という社内の意思統一を図り、会社をまとめていったのです」

 BtoC(個人向け販売)からBtoB(企業間取引)へ。消費者は日立製品を見なくなったが、安定的な需要が見込める企業間取引で日立は成功を収めていく。

 そして2010年に川村氏は会長となり、中西宏明社長(現会長)との「川村―中西ライン」が同社に大きな変革をもたらす。前任者の“負の遺産”を次々と切り離し、文字通り「タブーなき改革」を断行していったのだ。電機、自動車業界などに詳しいジャーナリスト・片山修氏も、日立と東芝の違いを次のように分析する。

「歴代社長で比較すると、東芝は文系出身者が多いが、日立は技術畑の理系出身者で固められています。トラブルに直面した際、東芝は調整力で解決しようとしますが、日立は技術力で解決するのがモットー。

 また東芝のように歴代社長が経団連会長を目指す“財界病”にも毒されていない日立は、その無骨さゆえ『野武士集団』とも称されますが、それだけ己の技術に確かな矜持を持っているといえます。

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