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SNS時代の「令和の新歓」最新事情 大学側も新入生側も“入学前から”活動スタート、「SNSをみて入部決めました」「新歓はSNS戦略にかかっている」それぞれの思い

3月中から増える合格した学生からの問い合わせ

 新入生側も積極的で、入学前からサークルにアプローチしてくるという。都内の私立大学のサークルで新歓活動を行なうカナさん(女性/3年生)が語る。

「3月中から、サークルの公式LINEやインスタグラムに対し、合格したという人からの問い合わせが増えます。内容は幅広いですが、体験会の日程や活動頻度、未経験者の割合、男女比、サークル費用などが多いですね。あとうちはインカレサークルなので、他大学生の割合を聞いてくる人もいます。DMだとざっくばらんにやり取りできるため、サークルに入った後の生活を先にイメージできるというメリットはあるかもしれません」

 カナさんは「早めに動く学生に合わせる形で、私たちも新歓目的のSNS投稿は3月からがっつり動かすようにしている」と話す。新歓活動において、SNSの効力は絶大らしい。

「『SNSをみて入部決めました』とか、『イベントに来てみました』と言う新入生が増えている実感はあります。やはりファーストコンタクトがSNSというのが当たり前なので、その印象で入るか入らないかを決める人が多くなっているんでしょうね。そうなると団体同士のアピール合戦になるので、投稿のレベルも自然と上がってきている気がします」(カナさん)

 都内の国立大学で、体育会系部活の新歓係を担当しているレンさん(男性/4年生)も、「SNS経由で入部する新入生が増えているので、新歓はSNS戦略にかかっている」と言う。

「うちの大学では、そもそも体育会系に入ってくれる人が少ないし、他大生もNG。限られた人材の奪い合いになるなかで、なんとか新入生を獲得するカギはSNS。第一印象を決める大事な要素なので、大きい体育会系の団体は、部費で有料ソフトやアプリを買って編集にこだわったり、専門の係を置いたりしていますね。

 僕の所属する部は規模が小さいので、そんなソフトを買うお金もなければ、SNS専門担当を置けるほどの余裕もないので大変ですが、なんとか親近感をもってもらえるような発信を頑張っています」(レンさん)

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