床に積まれたドル箱を蹴り倒して逃走
パチンコ台やパチスロ台以外の設備への被害もあるという。都内に住む自営業のBさん(50代男性)は、パチンコホールのトイレが破壊されているのを目撃したことがある。
「もう10年以上も前の話ですが、夕方くらいにパチンコを打っていて、そこでトイレに行ったら、便器のフタが何かで叩かれたような感じで割れていたんですよ。以前から、パチンコやパチスロで負けた末にホールのトイレを破壊して帰る客がいるなんて話を聞いたことがあったんですが、まさか自分が遭遇するとは思ってなかったですね」
パチンコホール全体を混乱に巻き込む迷惑客もいる。都内の会社員Cさん(40代男性)はこう話す。
「たしか15年以上前だったと思うんですが、あるパチンコホールで結構アツいイベントをやっていて、そこに行ったんですよ。ほぼほぼ満席みたいな感じで、ものすごく盛り上がっていて、床には客が出したパチンコの玉やパチスロのメダルが入ったドル箱が積まれていたんです。それで、ある1人の男性客が、パチンコ玉がたくさん入った他の客のドル箱の山を蹴っ飛ばして、そのままダッシュで店の外に逃げて行ったんです。まあ、おそらく大負けしたんでしょうね。勝って帰ったのなら、景品と換金しているはずですが、そういった様子もなかったみたいですし。
おそらく5~6個のドル箱がひっくり返ったと思います。ホールの床にはパチンコ玉が散らばって、とんでもないことになってましたよ。何人もの店員さんが必死になって。散らばった玉を拾っていましたね。ドル箱を蹴られたお客さんもかわいそうでしたよ」
中には、わざと迷惑行為をする客もいるという。藤井氏はこう話す。
「パチンコホールには“軍団”と呼ばれる、主にパチスロを打つグループがいます。悪質な軍団の中には、高設定と思われる台の隣に座って台パンをしたり、足を大きく開いたりといった迷惑行為を働き、高設定台を打っている人を離席させようとするメンバーもいます。こういった迷惑行為は“剥がし”と呼ばれていて、数人で高設定らしき台の後ろに立って、雑談したり覗き込んだりして、打っている人に圧をかけるパターンもあります。
迷惑行為を受けた際、すぐに店員に知らせることもできますが、後から絡まれたりトラブルになったりすることを恐れて、泣き寝入りしてしまうユーザーも少なくない。一般ユーザーが安心して楽しめるように、迷惑行為の防止や排除は徹底していただきたいものです」
どんな理由があろうとも迷惑行為は論外だ。パチンコ・パチスロを楽しむ際は、くれぐれも冷静に。