インデックス投資には大きな危険が潜んでいるかも…
インデックス投資で過去10年くらいの成績を見ると米国株が圧倒的に好成績でした。現在、広く読まれている投資本やSNS等を見るとS&P500への積み立て投資が「投資の最適解」のように言われています。
しかし、私はこの考えは非常に危険だと思います。米国株のここ10年の躍進は、その大部分がGAFAM(グーグル、アマゾン、メタ、アップル、マイクロソフト)といった巨大IT企業のイノベーションに支えられていた一面があります。
このイノベーションが今後も起き続けるという前提に立たないと説明できないほど米国株は現在、割高になっているように思えます。日本株と比較しても、かなり割高な水準です。
そのうえ、米国株投資では為替リスクも見逃せません。今の為替水準は購買力平価やマネタリーベースから見ても円安すぎる水準です。今後の為替レートを予想するのは難しいですが、円高リスクを無視することはできません。
松井証券のレポートによると、2024年10月中下旬のS&P500のPERは24倍です。一般的にフェアバリューと呼ばれているPER(株価収益率)15倍に水準が訂正されると株価は約37.5%下落します。
ドル円の為替についてもIMF(国際通貨基金)のデータに基づく直近の購買力平価では1米ドル=90円前後と計算されます。現在(2024/11/1)の為替は1米ドル=153円前後で、購買力平価からは41%も円安に振れています。
今からの投資人生が30年あるとしましょう。
その間に○○ショックが10回くらいは来る可能性が高く、どこかでリーマンショックやコロナショックのようなものが来るでしょう。