外免切替の本当の難易度は(イメージ)
国会でもたびたび取り上げられている「外免切替」問題。外国で取得した運転免許を日本のものに切り替える制度だが、近年、そのニーズは急増しており、国際運転免許の取得を目的として利用する外国人も後を絶たない。また、外国からの短期滞在者がホテルを住所地にして申請できることや、「○×式テストを10問中7問正解」で合格となる「学科試験の簡単さ」なども問題視されている。では、巷間伝えられるように、外免切替は本当に「簡単」なのか。フリーライターの池田道大氏が、外国人の外免切替をサポートする事業者らに取材し、「本当の難易度」を検証した。
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外国の運転免許証を日本の運転免許証に切り替える「外国免許切替(外免切替)」。2023年の外国免許切替者数は初めて6万人を超え、2024年はさらに増えて7万5905人を記録した。この10年間で取得者が2.5倍と急増するなか、国会議員やメディアなどから制度を疑問視する声が相次いでいる。
なかでも多いのが、「試験が簡単すぎるのでは?」という問いかけだ。中国やベトナムなど、「道路交通に関する条約(ジュネーブ条約)」に加盟していない国の人などが外免切替を行う場合、「書類審査」と「適性試験」を経たのち、日本の運転免許試験場で行われる「知識確認(学科試験)」と「技能確認(技能試験)」に合格する必要がある。
しかし知識確認は母国語で受けられるうえ、〇×式の二者択一問題で10問中7問正解すると合格となる。それゆえ、全95問で100点満点のうち90点以上が求められる日本の学科試験に比べて「簡単すぎるのでは」との声があがっているのだ。
この点は国会でも疑問視され、今年2月4日の衆院予算委員会では坂井学・国家公安委員長が「学科試験は私が見ても簡易、安易なものであると思う」と認める場面があった。
(以下、「外免切替」学科試験の例題。あなたは何問正解できるか?)