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「割安」「政策テーマ」「業績回復」が交差する「地銀セクター」に市場の注目集まる 最新決算で好業績達成、来期も大幅更新予想の3銘柄を解説【八十二銀行、西日本FG、おきなわFG】

トランプショックによって日銀の利上げ観測は遠のいたが、株価は関税ショック前の水準に戻りつつある。写真は日本銀行本店本館

トランプショックによって日銀の利上げ観測は遠のいたが、株価は関税ショック前の水準に戻りつつある。写真は日本銀行本店本館

 トランプ米大統領による関税政策でマーケットは不安定な状況が続いたが、日本の企業では好決算を出した企業がいくつかある。今回は、銀行業界で好決算を出している企業をピックアップし、個人投資家、経済アナリストの古賀真人氏が解説する。

再編やM&A、株主還元強化への期待高まる地銀セクター

 トランプ大統領による関税方針の打ち出し以来、株式マーケットは不安定な日々が続いた。日本の株式市場も「トランプ関税ショック」により大きく下落。特に外需関連銘柄や製造業を中心に売りが加速し、日経平均株価は一時節目を大きく割り込む場面も見られた。

 一方、4月8日に発表された全国消費者物価指数では、最も注目されているコアコアCPI(生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数)が前年同月比で2.9%の上昇と、政策目標である2%を大きく上回った。にもかかわらず、日銀は、当初予測されていた利上げを行わず、現行政策金利を据え置きした。これはトランプ関税ショックによるマーケットの不安が大きかったことが理由と言える。

 しかしながら、日本の長期的なファンダメンタルズには大きな変化はなく、人口減少や高齢化といった構造的課題はあるものの、企業の財務健全性や収益基盤は総じて安定している。中でも、極端にPBR(株価純資産倍率)が低いままである地銀セクターは、今回の株価下落局面によって、再編圧力がさらに高まりやすくなっている。PBR是正を東証が要請している流れの中で、再編やM&A、株主還元強化といった具体策への期待が、株価の下値を支える要因となり得る。

 加えて、日本の大きなトレンドとして、金融緩和の正常化が進んでおり、金利の上昇傾向が観測されている。利ざや改善を追い風に業績が急回復している地銀銘柄も増えている。経済環境の後押しに加え、業績面でも成長している銘柄に着目していくことは、相対的にリスクを抑えながら大きなリターンを狙える投資手法となるだろう。

 今回は5月の決算で業績急成長を遂げた地銀銘柄を紹介したい。

次のページ:八十二銀行(8359)

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