福島県産「天のつぶ」1トンが贈られる
1か月で450キロのコメを消費するペース
相撲部屋ではコメ価格高騰により収支が圧迫される。大の里は貴重なコメを手にしたわけだが、相撲部屋ではどれぐらいの米を使用するのか。相撲協会に所属する力士数は約600人、部屋数は45ある。1部屋に平均13.3人の力士が所属している。
「宮城野部屋を吸収して所属力士が一時30人超となった伊勢ヶ濱部屋では、1食に炊くごはんが3升（4.5キロ）から6升（9キロ）に倍増したというが、相撲部屋が1回に炊くコメの量は5升（7.5キロ）が平均的な数字。昼と夜の1日2食で、1日に10升（15キロ）を炊くため、1か月で450キロ。大の里が獲得した副賞のコメ1トンも、2か月でなくなることになる」（協会関係者）
副賞で部屋の食事を賄おうと思ったら2か月に一度ある本場所を毎回優勝しなければならない、という話でもないのが少し複雑なところだ。大阪で開催された今年の3月場所でも優勝した大の里には、副賞が豪華なことで知られる「大阪府知事賞」（地酒72本、青唐辛子味噌120本、岩おこし1000枚、551蓬莱豚まん370個、究極の和プリン144個、小倉屋山本だしパック750パック、河内もなか350個、醤油72本、黒糖400袋）などが贈られたが、コメは含まれていない。
福岡で開催される11月場所では「福岡県知事賞」として、福岡県ブランド農産物1年分（あまおう30パック、福岡有明のり360枚、はかた地鶏40キロ）があり、コメも含まれているが、東京開催場所の5分の1にあたる200キロしかない。
結局、大量のコメを手に入れるためには、1月、5月、9月に国技館で開催される東京場所で優勝しなければいけない。やはり角界にとってもコメ不足は深刻な問題のようだ。
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