「株で失敗してしまう人」にはどんな特徴があるか(イメージ)
株式投資で大きな損を被ってしまう人はどんな人か。元手300万円から5年で1億円を達成し、いまや資産約3億円の投資家・kenmo(湘南投資勉強会)氏は「株で失敗してしまう人」には共通点があるという。kenmo氏の新著『5年で1億貯める株式投資』(ダイヤモンド社)より一部抜粋・再構成して、2つのケースを紹介する。
失敗例:投資手法が固まってない
C社株を購入したところ、30%下落してしまった。少し保有していたけれども、10%程度戻ってきたところで損切り。しかしその後、株価はどんどん上がり続け、購入時の株価に戻るどころか、さらに上昇。次にD社株を買ったところ、わずか数日で30%上昇し、利益確定。ところがD社株も、さらに上がり続けてしまった。この反省から、次に買ったE社株は信用取引でレバレッジをかけたところ、20%下がってしまった。「どうせ戻ってくるだろう」と楽観視していたら、下方修正が出てストップ安に。追証(追加保証金)を食らった……。
ルールのない投資は“危険な投機”
「買ったら下がる」「売ったら上がる」というのは、“相場あるある”ともいえます。
この人の問題は、投資ルールが定まっていないことです。「売ったら上がる」ことを何度か経験して悔しい思いをしたからといって、損切りのルールもなくレバレッジをかけるのは自殺行為とさえいえます。
株価が急落したとき、現物取引であれば「押し目買い」「ナンピン買い」をして仮に損をしても、投資した資金以上には損は広がりません。ところが、信用取引でレバレッジをかけて損をしてしまうと、元手以上の損失をこうむることにもなりかねません。
さらに株価が下がる可能性もあるなかで、明確なルールもなく、「どう考えても安値だ。信用取引でレバレッジをかけて勝負しよう!」と考えるのは、投資ではなく“危険な投機”なのです。