大事なのは「機動的な損切り」、再度欲しければ買い直し
投資をする際に銘柄選びと共に重要なのが「いつ買って、いつ売るか」だ。kenmoさんはこう語る。
「チャートを見て、しばらく底ばいだったのが上がり始めたところが狙い目です。半年~2年ほどの上昇トレンドを取っていくので、早ければ早いほど有利」
元手を一気にまとめて投資するのではなく、数回に分けて買うことで、リスクを軽減することができる。ファイナンシャルプランナーで家計の見直し相談センター代表の藤川太さんが言う。
「まずは少しの資金で『打診買い』を。株価が下がったらまた追加で買えば、もし失敗しても傷が浅くすみます」
一方で、株価は上がることもあれば下がることもある。初心者が失敗しやすいのは、株価が下がったときだ。
「保有している銘柄の株価が下がっていくのは、ジェットコースターに乗っているような恐怖ですが、ここで恐怖に耐えきれずに手放してはいけません。買い戻すのには勇気がいるので、下がった株を売ったら最後、そこで損が確定してしまいます」(藤川さん)
かといって、下がり続けている株を“塩漬け”にして持ち続けていても、損は膨らむ一方。
損が大きくなってからうろたえて売ってしまうことのないよう、あらかじめ「損切り」のルールを決めておこう。
「新高値ブレイク投資は、機動的な損切りが大事です。株価が『買ったときのマイナス8%』を切ったら、その時点で即座に売らないといけない。“買うタイミングを間違えた”と判断して一度売却し、それでも再度欲しいと思ったらまた新しく買い直せばいいのです。株で資産を増やすには、失敗を認めてすぐに損切りをして反省し、次につなげることが重要です」(kenmoさん)
一般的に、個別株の損切りの目安はマイナス5~10%とされている。8%は精神的ダメージと損失を最小限に抑えられる数字なのだ。