kenmo氏は短期間でどうやって億り人になったのか(写真:イメージマート)
昨年導入の新NISAがブームとなって以来、株式投資は「長期・分散・積立」が大きな潮流となっている。数十年にわたり、投資信託などを少しずつ買っていく手法だ。一方、そうしたなかで「わずか5年で1億円」を達成した“億り人”が注目を集めている。一体、どのような手法なのか。
資産の規模に応じて投資手法を変え「5年で1億円」達成
1982年に愛知県で生まれ、大学院修了後の2008年にメーカーへ就職した“理系男子”が、将来のお金に不安を感じて株式投資を始め、5年で“億り人”に──。
そんな来歴を持つのが、著書『5年で1億貯める株式投資』(ダイヤモンド社)が発売1か月足らずで7万部のベストセラーになった「kenmo(湘南投資勉強会)」氏だ。
「就職して4年ほどでボーナスなどでの貯金が約300万円になり、そのまま銀行口座に寝かせておいていいのか、と考えるようになりました。会社員として働くだけでは、老後資産などの不安を拭えず、株式投資に取り組むことにしたのです」(以下「」内はkenmo氏)
初めて証券口座を開いたのは2011年の東日本大震災の後だった。株価が急落していた東北電力の株を買ったところ、その日のうちに少し含み益が生じたので売却。1300円の利益になったという。
「すぐに儲けが出て純粋に面白いと感じました。また、一瞬で儲かるということは一瞬で損するリスクもあると認識し、勉強すべく投資関連書籍を50冊ほど読み漁りました。
そこから本格的に投資を始め、元手の300万円が2年で3000万円になり、3000万円を1年で5000万円に増やすことができました。その後、“5年で1億円”を達成したのですが、元手の300万円以外に追加資金は一切投入していません。日々の給料は趣味であるアニメグッズや声優さんの“推し活”に使い続けていました」
資産を増やしたペースには驚かされるが、「私は“投資の天才”ではありません」と続ける。
「世の中には日々の値動きから利幅を取るのが神がかり的に上手い人もいますが、私は違う。“普通の会社員”が限られた時間で勉強した結果です。
現在の資産は約3億円。資産の規模に応じて投資手法をステップアップさせることで、短期間で資産を増やせました。もちろん、ある程度のリスクは存在しますが、私のやり方は比較的短期間で資産1億円に到達するための“再現性の高い投資法”だと思っています」
具体的には、どのような投資法なのか。