月末にかけては株主総会の集中日を迎える。企業側も株高をより意識するタイミングとみられ、実際に6月相場は、11月~4月相場と比べてパフォーマンスの悪い5月~10月相場の中にあって、相対的に堅調な株価推移となりやすい。特に近年では、株主還元の強化や再編の動きなどが増加傾向にあるため、ポジティブ材料の出現も期待しやすい局面であるといえよう。ファンドの大量保有が直近で明らかになっているような銘柄、親子上場の関係にある銘柄などへの思惑買いは強まりやすくなってくる見通し。また、9日にはアップルが年次開発者会議を開催予定で、電子部品株などアップル関連銘柄の動意につながるかなども注目されるところ。
プライム市場と比較して足元で堅調な推移が目立つグロース市場だが、6月6日には前日比17ポイント安と4月9日以来の大幅下落となっている。米関税策や為替の影響が乏しい内需株のウェイトが高いという優位性が高い状況下、週前半には押し目買いの勢いの程度が図れることとなる。
今週にかけて、国内では9日に1-3月期GDP(2次速報値)、5月景気ウオッチャー調査、4月経常収支、10日に5月マネーストック、11日に5月国内企業物価指数、12日に4-6月期法人企業景気予測調査、5月都心オフィス空室率、13日に4月第三次産業活動指数、メジャーSQ算出などが予定されている。
海外では、9日に中・5月生産者物価、5月消費者物価、5月貿易収支、10日に英・5月失業保険申請件数、11日に米・5月消費者物価指数、5月財政収支、12日に米・5月生産者物価指数、新規失業保険申請件数、13日に米・6月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)、欧・4月鉱工業生産、4月貿易収支などが予定されている。なお、15日から17日にかけては、カナダでG7サミットが開催される。