「必死に貯める」より「適度に使う」
だが、若い頃のように「生活を切り詰めてでも預貯金する」より「自分のために使う」選択も、時には必要だ。社会保険労務士の井戸美枝さんはこう語る。
「生活に欠かせないものが買えないほど苦しいわけでないのなら、どこかにムダがあるはず。不要な定期購入をしていないか、固定電話やスマホ代などで損をしていないかを見直し、ムダを削って浮いた分だけ貯めておくなど、“守りの貯金”をしておきましょう」(井戸さん・以下同)
人生の最期に「あのときお金を使っておけばよかった」という後悔だけはしてはいけない。
「“どんなに長生きしても、自分の意思で自分のお金を自由に使えるのは75才頃まで”と心得るのもいいでしょう。“老後貧乏になりたくない”と心配ばかりして貯め込んだまま亡くなると、子供がいなければすべて国のものになってしまいます。自分のために計画的にお金を使って結果的に“ゼロで死ぬ”のが理想です」
※女性セブン2025年7月3・10日号