閉じる ×
閉じるボタン
有料会員限定機能の「クリップ」で
お気に入りの記事を保存できます。
クリップした記事は「マイページ」に
一覧で表示されます。
マネーポストWEBプレミアムに
ご登録済みの方はこちら
小学館IDをお持ちでない方はこちら
大竹聡の「昼酒御免!」

【昼酒御免!】壁にずらりの「超絶安い」絶品メニューが壮観! 「大宮駅前」昭和22年創業の居酒屋で“呑兵衛の先輩”の会話を肴に冷や酒を飲む楽しさ

短い午睡のあとは、もう一軒

クセになること間違いなしのカシラの味噌焼き

クセになること間違いなしのカシラの味噌焼き

 午後3時を過ぎると、昼どきから飲んでは入れ替わっていた人たちの姿も、いったん引けてきた。夕方近くに潮が上げてくるまでの間、海の家で寝転ぶ真夏のけだるい午後みたいな感じ。こんなときは、短い午睡に限る。私たちは、それぞれ、ブラックニッカとデュワーズのハイボールを飲み干すと、店を出て、またJRに乗った。

 空いている車内で目をつむり、気が付くと10分ほどしか経っていない。けれど、頭はすっきりしているし、外はまだ明るい。よし、もう一軒だ。

 私たちが向かったのは蕨の名店「喜よし」(正しくは「喜」は「七」を3つ)。ここのカシラの味噌焼きを、ケンちゃんに食べさせたかった。店の大将とは、コロナ禍の前までは、競輪の年末のグランプリ観戦をよくご一緒していた。大宮の競輪のときもそうだったが、浦和の競馬とか、戸田の競艇とか、ふらふらと近くに来ては寄らせてもらってきた。ここのもつ焼きは、いつ食べても思わず、ニンマリ笑ってしまう。だから来たのだ。午前11時の赤羽で始まった昼酒は、夕方の蕨でまだ終わる気配がない。

 なにしろ、レモンサワーが、うまい、うまい。

定食メニューにも魅力的な品が並ぶ老舗大衆酒場(「いづみや本店」埼玉県さいたま市大宮区大門町1-29)

定食メニューにも魅力的な品が並ぶ老舗大衆酒場(「いづみや本店」埼玉県さいたま市大宮区大門町1-29)

開店は昼飲み後のもう一軒に最適な16時(「喜よし」埼玉県川口市芝森町2-11)

開店は昼飲み後のもう一軒に最適な16時(「喜よし」埼玉県川口市芝森町2-11)

シリーズつづく第1回から読む

【プロフィール】
大竹聡(おおたけ・さとし)/1963年東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒。出版社、広告会社、編集プロダクション勤務などを経てフリーライターに。酒好きに絶大な人気を誇った伝説のミニコミ誌「酒とつまみ」創刊編集長。『中央線で行く 東京横断ホッピーマラソン』『下町酒場ぶらりぶらり』『愛と追憶のレモンサワー』『五〇年酒場へ行こう』など著書多数。「週刊ポスト」の人気連載「酒でも呑むか」をまとめた『ずぶ六の四季』や、最新刊『酒場とコロナ』が好評発売中。

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。