バブルに乗ること、市場に居続けること
ITバブル崩壊とリーマン・ショックという2度の経済危機で大きな損害を被ったが、そこから貴重な教訓を得た。リーマン・ショックから17年後の現在、資産は数億円を超えたという。2000万円の資産を大きく増やすことができた教訓とは何だったのか。
「26年間投資をやってきて胸に刻んでいるポイントは2つあります。1つは、『バブルに乗ること』。もう1つは、『市場に居続けること』です。どこでバブルが起きるか分からないので株式、仮想通貨(暗号資産)、不動産など全ての資産で分散しておくことでほとんどのバブル相場に乗ることができます。バブルに乗らないということは、大きな機会損失に直結します。しかし、バブルはそれが終わった後に『バブルだった』と気づくものですから、バブルに乗るために最低限必要なのは分散して市場に居続けることなのです」
IPO以外の株式投資について、どのような銘柄を保有し、どこに注目しているのだろうか。
「IPO以外の株式投資については、短期と長期の両方やっています。短期であれば買って数時間~数週間で売ったりしますが、時間軸が短いと投機性が高くなるので8~9割が長期投資です。現在保有している銘柄は、短期的には米国株の『サークル・インターネット・グループ(NYSE・CRCL)』と『ロビンフッド・マーケッツ(NASDAQ・HOOD)』です。中期的に今後も上昇の見込みがあって注目しているのは、『JリートETF(東証プライム1343)』と『東証グロース(東証プライム2516)』のETFの2銘柄です」
天間氏は、「すでに株式よりも不動産の占める割合が大きくなっている」と話す。どのような不動産投資をしているのか。関連記事『【資産数億円の天間友弘氏がポートフォリオを初公開】多くを占める不動産投資における“勝ち確物件”とは? 売りに出ている物件の何をどう調べるか、成功のポイント』では全資産のポートフォリオとともに詳しく紹介している。
【プロフィール】
天間友弘(てんま・ともひろ)/大手電機メーカーでエンジニアとして働く会社員時代の23歳から金融・投資の勉強を始め、2016年に40歳でFIRE(早期退職)達成。投資歴26年。オンラインサロン『てんてんらぼ』を主宰し、投資ノウハウを提供。IPO、株式、債券、不動産、暗号資産、ヘッジファンドなど、幅広い分野で理論的なポートフォリオ運用を実践している。
取材・文/清水典之