米国増配株の銘柄選択8つのルール
(1)配当の分析
・配当利回りの確認……投資時には必ずしも高くなくてもよいでしょう。長期保有で増配により、簿価(投資額)に対して高配当化することを狙います。
・増配率の確認……高いほど優秀と言えます。
・連続増配年数の確認……長いほど優秀です。長い企業は○期連続増配などアピールしていることが多いです。
・減配履歴の有無……頻繁に減配する企業は避けたい。
・配当性向の確認……純利益のうち配当金にどれだけ充てているかをチェックします。基本的に50%以下が望ましい。あまりに高すぎると無理な配当となってしまい、やがて増配が止まるリスクがあります。
(2)業界として成長している
その企業が事業を行う業界が成長していることが基本中の基本です。伸びる需要に対して、企業が供給を増やすから売上高が上がり、利益が増えます。そして、株価が上がるのです。利益が増えるから配当金を増やすことができます。
(3)市場シェアが1位か2位である
業界大手を選ぶのが投資の基本です。シェアが1位ないし2位の企業を選びましょう。上位企業は、価格決定権を持つ可能性が強く、儲ける力がある可能性が高いからです。3位以下であっても、ニッチに稼ぐ力が強い企業なら投資してもいいでしょう。シェアがつかめない場合には、時価総額を判断材料にしてもいいと思います。
(4)他社に真似されないビジネスをしている
真似されやすいビジネスは、価格競争が起こりやすく、利益が出にくいです。利益が出ないと株価は上昇しません。投資先として、他社が容易に参入できないビジネスが理想です。
(5)売上高が伸びている
株価は長期では企業価値で決まります。どれだけ儲けているか、儲けが伸びているかということです。儲けの源泉は売上高にあります。よって、売上高が伸びていることが大切です。売上高の伸び率にも注目しましょう。
(6)本業でしっかり利益を出していて、利益成長している(営業利益で見る)
営業利益が伸びている企業を選びましょう。利益にはいろいろな種類がありますが、本業での利益を示す「営業利益」を私は重要視しています。営業利益率が、(業種によりますが)20%あれば、おおむね優良企業と言えるでしょう。営業利益の伸び率にも注目しましょう。
(7)EPS(1株当たり利益)が成長している
1株当たり利益も大切です。一般的に株価は長期では1株当たり利益に連動すると言われているからです。これが伸びている企業は、株価も伸びていく可能性が高いです。1株当たり利益が不安定な企業は避けましょう。たびたび赤字になる企業への投資は見送ったほうがいいです。
(8)自社株買いの確認
自社株買いとは企業が自社の株を買うことを意味します。自社株買いによって、市場に流通する株式数が減るので、1株当たりの価値が上がり、株価も上がります。また、株式を発行している企業自身が買うくらい、株価は安いというアナウンスにもなり、株価上昇のきっかけになります。