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住まい・不動産

東京都「10年後に衰退する駅」を人口増減予測データをもとに分析 「小岩」「平井」「江戸川」は都心へのアクセスも良いのになぜ人口減が予測されるのか

小岩駅近辺は都心へのアクセスも良く、駅前の利便性も高いエリアだが…

小岩駅近辺は都心へのアクセスも良く、駅前の利便性も高いエリアだが…

 東京都で10年後に不動産価格が下がる駅はどこか――。「人口増減はその地域の不動産価格に直結する重要な要素」(不動産市場の動向に詳しい株式会社さくら事務所取締役副社長COOの山本直彌氏)と指摘されるなか、「駅」ごとの人口増減を予測した重要なデータがある。

 5億件の物件データを元に不動産の市場価格のAI分析を行なう不動産コンサルタント会社のリーウェイズが、国交省のシンクタンク・国土技術政策総合研究所が2024年に公表した『将来人口・世帯予測ツール』をもとに、全国の駅ごとの人口増減を予測。2025年と2035年の数値から10年後の増減を駅ごとに算出した。

ハザードマップで津波などの水害リスクが高いエリア

「人口が減る駅は当該エリアに住みたいという需要の低さを表わす指標」(前出・山本氏)となるわけだが、東京都の「ワースト200」に入った駅は、どのような特徴があるのか。

 山本氏は「職住近接」のトレンドと相反する立川より西側のエリアの駅がワースト200に多いとしたうえで、それ以外に見出せる特徴として、「災害リスク」を挙げた。利便性の高い人気エリアでありながらワーストに入った駅は、洪水や高潮などの天災に弱い傾向があるという。

「小岩(2位)、平井(7位)、江戸川(26位)、京成小岩(38位)、新小岩(42位)といった駅は、都心へのアクセスも良く、駅前の利便性も高いエリアです。にもかかわらずワーストのほうにランクインする理由として、水害リスクが考えられます。特に江戸川区は、国が作成したハザードマップで津波などの水害リスクが高いエリアとされており、そうした点が将来的な人口の伸び悩みに繋がっているのではないか、という仮説が立てられます」(山本氏)

街づくり次第でプラスに転じる可能性

「ワースト200」にランクインした駅は将来的に不動産価値の下落が避けられないのかといえば、そうとは限らないと山本氏は語る。

「都内に住みたいという旺盛な需要自体はこれからも続くでしょう。今後の再開発や子育て世帯への魅力訴求といった街づくり次第で、一気にプラスに転じる可能性も秘めています。たとえばワースト1位の高島平は今年から約20年間に及ぶ大規模な再開発が予定されています。子育て世帯など新しい住民層を呼び込み、エリア全体の若返りに成功すれば、ワーストから脱却できる可能性は十分にあるでしょう」

【東京都「10年後に不動産価格が上がる駅・下がる駅」ランキング】ワースト200

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 マネーポストWEBの関連記事《【東京都「10年後に不動産価格が上がる駅・下がる駅」ランキング】「小岩」「平井」「上北台」ほかワースト200には「逃げ場なきモノレール駅」「水害リスク駅」が並ぶ》では、東京都の「衰退する駅」ワースト200に加え、「発展する駅」ベスト200まで含めた全貌を紹介している。

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