猛暑で男性にも浸透し始めた日傘(東京・渋谷にて)
男性が日傘を選ぶ時のポイントは「機能性」
男性向け日傘ブランド「Wpc. IZA」を展開するワールドパーティー社に、“メンズ日傘”需要の背景について話を聞いた。ブランドの広報担当者は、男性と女性とでは、日傘を手に取る「きっかけ」が異なると話す。
「近年、メンズ日傘の需要が高まっていることは、弊社としても非常に実感しています。特に2023年は異常な猛暑の影響もあり、暑さ対策として日傘を手に取る男性が一気に増えました。女性の方は、美容や紫外線対策を目的に日傘を手に取る方が多いですが、男性の場合は、熱中症対策や暑さ対策のために日傘を選ぶ方が多いです」(広報担当者、以下「」内同)
晴雨兼用の折りたたみが人気だが、その理由には猛暑だけではない、近年の天候の不安定さも関わっているようだ。
「美容感度の高い男性にはもちろんニーズがありますが、最近ではゲリラ豪雨や猛暑などの予測しづらい天候に備え、折りたたみの日傘を一本持ち歩くという男性が非常に増えていると感じています」
男性が日傘を選ぶ時のポイントは「機能性」だと教えてくれた。
「例えば、毎日バッグに入れて持ち歩きたい方には、軽量タイプの折りたたみ傘がおすすめです。一方で、荷物が多い方やスマートに日傘を操作したい方には、ワンタッチで開閉できる自動開閉式のものが便利です。また、体をしっかり覆って守りたい方には、横幅が広めの折りたたみ傘などもあります。ご自身のライフスタイルやニーズに合わせて機能で選ぶのがポイントだと思います」
また男性用、女性用にかかわらず、日傘をさす際には、周りの人たちへの配慮が重要だ。雨傘と異なり、全員が日傘を使用しているわけではないためだ。
「男性向けの日傘は、肩幅をカバーできるようやや大きめの作りが多いので、特に人が多い場所では、傘の先端が他の方に当たらないようになるべく傘を体の近くで持つなど、周囲との距離を意識することがポイントです。自分自身が快適に過ごせるだけでなく、周囲の方への思いやりにもつながると思います」
異常な猛暑に、性別を問わず「暑さから身を守る道具」として定着しつつある日傘。自分のスタイルに合うアイテム選びや周りを配慮するマナーを意識すると、より快適な夏を過ごせそうだ。