サンダルを履くとストラップ以外の部分が日焼けしてしまう(写真:イメージマート)
汗で湿ったサンダルがすごく不快
都内のデパートに勤務するBさん(30代女性)は、「面倒くさがりな性格」を自認。ゆえに、裸足でさっと履けるサンダルは大好きで、夏だけは足にネイルをしてきた。しかし、今年はそのネイルもしていないという。
「私は普段はネイルをまったくしないのですが、一年のうち、夏の間だけ足にネイルをしてきたんです。サンダルって、素足でそのまま履くと、ものによっては“ご近所さん”感が出てしまうじゃないですか。だけど、ネイルだけしておけばちょっとオシャレに見えるというか。でも、今年はサンダルを履く気にならず、ネイルもしていないです」
今年になって、一度だけサンダルを履いて外出したというBさん。「もう今年はサンダルを履かない気がした」という。
「シリコン素材のサンダルだったのですが、サンダルって、汗を吸収してくれないから、肌もサンダルも汗で湿って、すごく不快でした。靴下を履いてサンダルを履くぐらいなら、スニーカーでいいかなと。クッション的にもスニーカーのほうが優れているし、今年の夏は靴下とスニーカーのセットで過ごすことになりそうです」(Bさん)
ストラップ型の日焼けは避けたい
在宅でウェブデザイナーの仕事をするCさん(30代女性)も、元来サンダル好き。夏は、ファッショナブルなタイプはもとより、スポーツメーカーのカジュアルなサンダルや、アウトドアスタイルのサンダルなど、さまざまなタイプを愛用してきた。が、今年はどのサンダルも出番が多くないという。Cさんが履かない理由は「日焼け」だ。
「いくら日傘を差していても、足元って焼けるんですよね。サンダルを履くと、ストラップ以外の部分が日焼けしてしまう。今までは、どうせ外に出るといってもどこかに往復するぐらいの短時間だし、スプレータイプの日焼け止めを活用して、ある程度の日焼けなら仕方ないと割り切って履いていたのですが、今年はもはやちょっとの時間でも日に当たると焼けそうなレベル。サンダルのストラップ型に日焼けなんかしようものなら、戻るのにどれだけかかるのか(笑)。肌を露出していたほうが暑い、という夏を実感しています」
夏のファッションを彩る象徴的存在だったサンダルだが、猛暑になったことで敬遠する人も少なくない様子。地面からの熱、冷房による冷え、日焼けによるダメージなど、昨今の夏がもたらす環境の変化による「サンダル離れ」は、ファッションの変化にとどまらない「体を守る選択」なのかもしれない。