勉強がうまくいかない理由【4】「ポイントがわからない…」
中学、高校の授業で、よく先生が言っていました。
「ここ必ず試験に出るから、覚えておくように!」
そして、実際に試験に出ました。当然、正解しますね。ところが答案用紙が返却されたとき、隣の席の子の答案をチラ見したら、「絶対に出る」問題を間違っていたのです。
試験に出るポイント、出やすいポイントというものがあります。そうしたポイントを上手につかめる人は、短時間で勉強の効果を発揮します。しかし、先生が「絶対に試験に出る」と言っている超重要ポイントすら外す人もいます。圧倒的に時間と努力のムダですね。
一番重要なところ、必ず出るところ、先生が強調していたところ、いわゆる「重要ポイント」「試験のヤマ」を優先しつつ、最後まで通しで勉強するのがセオリーでしょう。
残りの時間で、細かい部分、重要度が低い部分、重箱の隅をつつくような問題を拾っていくのが普通の勉強法だと思いますが、最初から順番に、ローラー作戦のように勉強を進める人は意外といます。
勉強するにあたり、ポイントがわからない、あるいは、ポイントを外してしまう、という人も多いのです。
試験を受けるのなら、同じ時間勉強して、より高得点をとったほうがいい。最短時間で最大効率の勉強をしたほうがいいのです。そのためには、「ポイントをおさえた勉強」「ムダにならない勉強」をすることが必須です。
※樺沢紫苑著『勉強脳』(サンマーク出版)より一部抜粋して再構成
【プロフィール】
樺沢紫苑(かばさわ・しおん)/精神科医、作家。1965年札幌生まれ。札幌医科大学医学部卒。2004年から米国シカゴのイリノイ大学精神科に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。「情報発信によるメンタル疾患の予防」をビジョンとし、YouTube(62万人)、X(26万人)、メールマガジン(12万人)など累計100万フォロワーに情報発信をしている。著書55冊、累計発行部数260万部のベストセラー作家。シリーズ累計100万部突破の『アウトプット大全』(サンクチュアリ出版)をはじめ、『読書脳』、『記憶脳』(サンマーク出版)、『神・時間術』(大和書房)、『ストレスフリー超大全』(ダイヤモンド社)など話題書多数。