今週のドル円はどう動く?
投資情報会社・フィスコが9月8日~9月12日のドル円相場の見通しを解説する(※5日14時執筆)。
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今週のドル円は底堅い値動きか。米連邦公開市場委員会(FOMC)を9月第三週に控え、経済指標が注視される。特に、インフレ指標は加速が予想され、9月利下げは織り込み済みだが、10月以降における利下げ観測が後退した場合はドル買い・円売りが強まりそうだ。
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は先月のジャクソンホール会合での講演で、目先の緩和的な政策方針に理解を示した。FOMCでの政策決定を9月16-17日に控え、今週はインフレ指標が焦点。9月10日の生産者物価指数(PPI)は前月比で鈍化が予想される。ただ、11日の消費者物価指数(CPI)は加速が見込まれており、長期金利が上昇した場合、ドル買い・円売りが強まりそうだ。
また、フランスの政治不安や英スターマー政権に対する市場の信頼低下などもドルを下支えする可能性がある。日本では、与党・自民党の臨時総裁選の実施要求についての結果が発表される。総裁選開催が決まった場合、日本の政治不安や財政悪化への懸念が再浮上し、米ドル買い・円売りが強まるとの見方が多いようだ。
【米・8月コアCPI】(11日発表予定)
11日発表の米8月コアCPIは前年比+3.1%の見通し。市場予想を上回った場合はドル買い要因になりやすい。
【米・9月ミシガン大学消費者信頼感指数】(12日発表予定)
12日発表の米9月ミシガン大学消費者信頼感指数は59.3と、8月実績の58.2を上回る見通し。景況感が改善すれば利下げ観測の後退につながり、ドル買い材料となる。