アメリカの大学といっても、たくさんの大学がある。アイビーリーグなどの最難関私立大学はハードルが非常に高い。アイビーリーグに進学する日本人は年間100人ほどだ。今、18歳人口が100万人と考えるとかなり稀な存在だ。
アメリカの大学入試では高校の成績を重視しており、アイビーリーグのような最難関大学は高校の偏差値も確認し、難関校のオール5と中堅校のオール5で違う扱いをするといわれる。確かに“御三家”などの最難関高校からの海外進学先を見るとそうそうたる名門校が並んでいる。灘の東大理III合格者が減ったのも、上位層が海外進学するからともいわれている。
では、アメリカの大学の中でどういう大学が狙い目となるのか。
「おすすめはアメリカの小規模大学です。いわゆるリベラルアーツ・カレッジと言われる中堅私立大学ですね。このタイプの大学は研究よりも教育に力を入れ、小規模であり、留学生への面倒見も非常に良いのが特徴です。入学に必要とされる学力もさまざまです。語学力や大学の周辺環境、カリキュラムなどが自分にあった大学を選ぶことができます。どの大学を卒業しても、“アメリカの大学卒”として新卒採用でも高い評価を受けられます」
「英検準2級でも合格圏内」
アメリカの大学の受験は、評定平均値、英語資格試験、エッセイ(自己推薦書)、活動実績、教員からの推薦状などで合否が決まる。成績が良ければ奨学金がもらいやすくなる。一方で、英語力が基準に満たなくても、英語の補講を受けるという条件で入学を認められることもある。
「大学にもよりますが、英検2級があればひとまず条件を満たしていると言えます。準2級でも合格圏内です。そうでなくても、高3春の時点で英検3級、4級でも現役合格する子は毎年いますので、英語力が足りないからと言って諦めないでほしいですね」
先に述べたように、海外の大学は成績不振だと退学になることもありえる。そうならないように、留学生へのサポートがある大学に進学したいと考える人もいるだろう。
「どの大学へ進学するか」を決めるための大学情報、出願の仕方、そして、奨学金情報といったハウツーはそうそう簡単に入手できない。そこで海外進学への支援ができる学校へ入学することは魅力的な選択となろう。