冒頭で紹介したとおり、日本の高校でも、IBやケンブリッジ認定などをアピールする学校も増えている。こういった資格があると海外大学進学には有利なのだろうか。
「これらは言ってみれば、海外の高校を卒業したのと同じ資格がとれるということです。イギリスやオーストラリアの大学は3年制ですが、それは、高校段階で大学1、2年次の一般教養に相当する科目を履修しているからです。ですので、日本の高校卒業の資格だけだと大学入学資格がありません。そこで、多くの場合、1年間のファウンデーションコースという、準備コースに通うことになります。一方でケンブリッジ認定校やIB認定校を卒業すれば、それを通らずに3年で卒業ができます。時間的にも費用面でも節約ができます」
ファウンデーションコースとは、留学生が、大学の専門課程にスムーズに対応できるよう、英語力や学術的な基礎知識を習得するための1年間の準備プログラムだ。
また、井上氏はこうも指摘する。
「ですが、アメリカやカナダの大学を狙うなら必ずしもIBやケンブリッジ認定が有利というわけではありません。日本の高校卒業資格は、両国の高校と同等とみなされるからです。さらに、そもそもアメリカの大学の場合、ユニークなバックボーンを持つ学生が有利になる傾向があります。ですから、海外では当たり前のケンブリッジ認定やIB認定校で好成績を取るのが一概に有利と決めつけるのは早計でしょう。日本の高校で良い成績を取れば十分に戦えます」
では、具体的のどのような学校が海外進学に関して高い合格実績があるのか。関連記事『《アイビーリーグトップ3校に合格も》専門家が厳選!有名海外大学への進学実績を誇る注目の「グローバル校」7校を実名公開 海外への進学指導に長けている教職員も多数在籍』、ならびに『《海外大学進学に強い高校選び》普通の成績でも海外進学のメリットは大きい アメリカの中堅大学やカナダ・オーストラリアのトップ大学に合格実績がある学校を実名公開』にて、学校の実名をあげて紹介する。