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芸能人・著名人の相続・終活

布施博が語る“2人の認知症介護”の経験 「身軽な実母」と「財ある義父」で介護の苦労に大きな差、「なるべく物を持たず、堅実に生きる。それが最善の準備なのかもしれない」

「認知症の介護には、経験した人にしかわからない苦労がある」と語る布施博

「認知症の介護には、経験した人にしかわからない苦労がある」と語る布施博

 親の医療や介護で苦労するのは有名芸能人も一般人も同じ。実母と義父(妻の父)、2人の認知症介護に直面したのが俳優の布施博(67)だ。

「最初は同居していた実母です。2014年頃から兆候が現われ始め、家の手前で迷子になったり、電車に乗って行き先がわからなくなったり。薬を飲んだのを忘れて何度も飲んでしまうからか、すぐに薬がなくなってしまい、かかりつけ医に同行を求められるようにもなりました。振り返ると、その時点である程度進んでいたのかもしれません。

 2015年に初期のアルツハイマー型認知症と診断され、その後も状態は徐々に悪化していきました。自宅で介護を続けていましたが、2018年に体調を崩して入院したのをきっかけに症状が急速に進み、要介護4に。妄想などの意識障害が起こる『せん妄』が出始めたこともあり、家に戻るのは難しいとの判断で老人保健施設に入ることになりました」(布施。以下「 」内は同じ)

 しかし、実母の介護では契約や手続き面での苦労は少なかったという。

「ちょうどその頃、義母(妻の母)が脳出血の後遺症で麻痺が残っていたため、ケアマネジャーさんを通じて色々な制度を利用していたんです。同じケアマネに頼りながら各所への手続きをしてもらったので、とてもスムーズでした」

 母が「身軽」だったことも大きかったという。

「クレジットカードは持っていなかったし、所有する不動産もなかった。銀行口座はひとつだけで、物忘れ対策のためか、母親はキャッシュカードに暗証番号を貼り付けていた。不用心だけど、おかげでお金の管理にも困りませんでした」

 母は2018年9月に肺炎にかかり、同年10月に急逝した。

「保険は終身タイプがひとつだけ。以前から母に“万一のときはこれを葬式代に”と言われていて、証書も僕が預かっていました。お墓も母が生前に自分で用意していたので、悩まずにすみました」

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