2人寝かせたいという要望もあるという
テスト導入直後から思わぬ反響
実際に、多くのアイドルグループがライブを行ない“推し活”で賑わう京セラドームのそばに位置する東横INN大阪ドーム前でテスト導入をスタートすると、開始後すぐに反響が現れた。「ぬいも同じ環境で泊まれる」というこだわりが宿泊者の共感を呼んだ。SNSでは「東横インわかってる」と歓喜する声や、「他の店舗でもやってほしい」と拡大を望む声が続出した。
その後、ライブ会場や観光地に近い店舗を中心に急ピッチで全国展開を進め、現在は全国342店舗中、59店舗まで拡大。海外からの注目も集まっているという。
「中国のSNSでも紹介されていて、韓国や台湾など、キャラクター文化の盛んな地域からの予約も増えています」
反響の大きさには、社内も盛り上がった。Z世代プロジェクトを見守ってきた上司の中澤千代子さんは、「元々“Z世代の考えるZ世代のための新サービス”の発案・導入が目的。当プランで初めて、実態のある企画となりました。信じて背中を押してよかった」と目を細める。
プランの成功を受け、“推し活”をする利用客の出発を応援する新たなアイデアも次々と生まれているという。ただ泊まるだけではなく、「推しと過ごす時間」という新しい体験価値を提示する東横INN。Z世代の感性が、ホテル業界に新たな風を吹き込んでいる。
