1年足らずで“テンバガー”を手にした「Bコミ」こと坂本慎太郎氏が考える“大化け銘柄の探し方”とは(写真:イメージマート)
日経平均株価は史上初の女性首相誕生によって史上最高値の5万円台に突入。一進一退を繰り返しながらも、かつてない高値圏での推移が続いている。「まだまだ」といった強気な見方と「もうそろそろでは」と弱気の見方が交錯するが、相場の先行きについて資産1.5億円超の「Bコミ」こと坂本慎太郎氏(こころトレード研究所所長)に話を聞いた。
「日経平均株価が5万円台になったとはいえ、さすがに上がりすぎでしょう。私はこのあたりが天井と見ていて、この先は下がると予想しています。AIブームで関連銘柄が賑わい、不透明要因だったトランプ関税が確定したことで企業業績の上振れ期待が高まるなど株高を支えるような材料も見て取れます。
しかし、株価というものは常に先回りして、そうした期待できる材料もすでに織り込んでいる場合が多い。この先もマーケットの期待を上回るようなサプライズが出てこないと、さらなる上値を望むことは難しく、膨らみ切っている期待が裏切られることで日経平均5万円も維持できないのではないか。それが私の見方です」(以下、「」内コメントは坂本氏)
もっとも、相場の先行きに懸念があるとはいえ、個別銘柄に目を凝らせば、話は別。どんな相場環境でも株価が上昇する株は存在し、なかには株価10倍も望めるような大化け期待の銘柄もあるという。
1年足らずで株価10倍になった銘柄
たとえば、いまや「防衛関連の本命株」として株価上昇が続く三菱重工業の株価も、2022年の400円台から現在の4000円超へと3年で「10倍株」になっている。
坂本氏自身、昨年目をつけた銘柄が今年にかけて「株価10倍」になったと話す。
「フルッタフルッタ(東証グロース・2586)というアサイーなどの輸入・加工販売する会社です。昨年までは株価38円と極めて低い水準で推移することが多かったのですが、インフルエンサーなどが火をつけて昨今の“アサイーブーム”が到来。私は昨年から注目していて、何度も注目銘柄として挙げてきました。赤字続きでしたが、前期(2025年3月期)に黒字転換を果たし、今年6月以降は株価も急騰。8月には株価400円を超え、38円だった株価が1年足らずで10倍以上となる、まさに“テンバガー(10倍株)”となりました。
富裕層やインフルエンサーがいち早く目をつけていたアサイーがブームになることを見通し、なおかつ赤字から黒字に転換するという株価に最もインパクトを与える“初動”をとらえられれば、わずか1年足らずで“テンバガー”を手にすることができたわけです。この“初動”をいかに早くとらえられるかが10倍株を探す秘訣と言えるでしょう」
