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転売目的か?「マンジャロ」目当ての外国人で混雑する病院の本末転倒 「辛いのにムダに診察を待たされる」“普通の患者”の嘆き 厚労省の見解は「一律に規制することはできない」

厚生労働省は「注意喚起をしていきたい」

 ダイエット目的でマンジャロの需要が高まると、本来その薬が必要な糖尿病患者に薬が行き渡らなくなる懸念が生じる。また、前出・Aさんのように、マンジャロ目的で来院する人たちのせいで、急を要する診察が後回しになったりするリスクもあるだろう。

 マンジャロを糖尿病患者“以外”に処方する是非について、厚生労働省で許可関係を管轄する医政局の担当者は、「個々の事例に応じて注意喚起をしていきたい」と話すにとどめる。

「薬を一律に規制することはできません。マンジャロを含め、本当にその薬が必要な方もいらっしゃるため、規制をすることで入手ができなくなる恐れがあるためです。処方した医師の注意を聞いて、適切な使用をしてください」(医政局担当者)

 それでは、中国人をはじめとする外国人による転売についての見解はどうか。同省監視指導麻薬対策課の担当者はこう語る。

「絶対とは言い切れませんが、薬機法の観点だけでみると、国内で入手したものを海外に輸出することに違法性はありません。輸出先の法律、この場合は中国の法律が適用されます。また薬機法上は個人での販売規制もないため、違法性はないということになります」(監視指導麻薬対策課)

 ただし、同省医薬局の担当者は「痩せることを目的」にした使用には警鐘を鳴らす。

「マンジャロは2型糖尿病の治療薬として承認をしています。用途外の使用については、健康への被害や副作用の恐れがあるため注意が必要です」(医薬局担当者)

 いま、医療の現場では特定の薬を“本来の目的外”で求める人が殺到することで、診療してほしい人がムダに待たされることにもなっている。Aさんは、「保険診療とそうでない診療で分けてほしい」と漏らしていたが、混乱は続きそうだ。

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