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投資

【みんなで大家さん「内部議事録」入手】自民党代議士・藤丸敏氏の名前が! 当時内閣府副大臣で柳瀬健一・代表が“後ろ盾”として存在をちらつかせていた 藤丸氏は直撃に「せっかく育ててやろうと思ったのに…」食い違う双方の言い分

内部議事録で名前が出ていた自民党代議士は何を語るか(成田プロジェクトの完成イメージ図。ホームページより)

内部議事録で名前が出ていた自民党代議士は何を語るか(成田プロジェクトの完成イメージ図。ホームページより)

「週刊ポスト」が追及してきた不動産投資商品「みんなで大家さん」。高利回りを謳い、個人投資家から2000億円超を集めたものの、配当は4か月連続でストップ。事業への疑念を抱いた個人投資家らが、出資金の返還を求めて巨額訴訟に踏み切った。

 そんななか、取材を続けてきたノンフィクション作家の森功氏が、みんなで大家さん側のトップの発言を詳細に綴った重要資料を入手。大阪府担当者とのやりとりを記したその“内部議事録”には、共生バンクグループ代表の柳瀬健一(59)が“後ろ盾”として政治家や大企業との関係をちらつかせていた様子が記されていた。そこで名前が出た自民党代議士が、ノンフィクション作家・森功氏の取材に答えた内容とは──。(文中敬称略)【前後編の後編】

「副大臣」との関係に言及

 みんなで大家さんの柳瀬はゲートウェイ成田と称し、2000億円の開発費を投じる夢の街づくりプロジェクトとして、投資家たちから1580億円の出資を募った。そこから一転、物流センターへ転換するというのである。物流センターなら騒音の激しい空港隣接地でも運営可能で、現に成田周辺には倉庫群が点在する。むしろ航空貨物のことを考えると物流センターは効率的といえる。

 反面、目新しくもなんともない。出資者たちは物流センターのために虎の子を吐き出してきたわけではないのである。

 もとより大阪府もそんなことは承知の上で、柳瀬からヒアリングをしてきたわけだが、さりとて事業をやめれば出資金は戻って来ない。それを見透かしたかのように柳瀬はこう言い放った。

〈国の担当者からの情報もいろいろ来る。自転車操業/自作自演の事業計画/集めたお金がいろんなとこいってるなど。以前の噂では令和3(2021)年の末で、共生バンクは終わるというのが噂になっており、今は今年(2023年)の6月から8月で終わるっていうふうに噂になっている〉

 柳瀬はあろうことか、当時、内閣府副大臣をしていた自民党代議士の藤丸敏との関係をちらつかせ、大阪府をけん制した。議事録にも〈藤丸先生との関係説明〉と短く書かれている。柳瀬がすがってきた政治家は複数いるようだが、なかでも藤丸は自民党国交族のドンとして聞こえた古賀誠の秘書から衆院議員に転じ、5期当選している実力者だ。柳瀬は藤丸に、不特法を所管する政府への影響力を期待したのかもしれない。もう一つの2023年5月31日付の議事録にも、藤丸が登場する。

〈不動産特定共同事業がらみ以外の方たちはよくわかりませんが、それ以外の国交省経産省ね、あと農水省も含めまして、官僚の方々、元官僚の方々、あと政治家の方々、これはすごい、素晴らしいプロジェクトだという評価を受けて、今ノリに乗って(計画を)進めております。そんな中で、この事業がどうなるかわかんないというご判断は納得するわけにはいかない〉

 そう前置きした上で、こう言い放った。

〈事業の中身が変わることについてはやっぱり事業参加者に早めにお伝えしないといけない。(中略)で、この件については国の方ともちょっと話し合いがしたいなと思って(中略)藤丸副大臣、彼も今回の件でちょっとカンカーンと来てね。局長クラス(に)は勝手なことをさせませんって言ってたそうですけど、こうなったのは何でだって、言われてね。(中略)もしかしたら藤丸副大臣から直接にこちらに問い合わせがあるかもしれません。そう伝えてくださいって言われました。すみません。私は(藤丸に)よく言っておきます。大阪府はこっちの側に立ってね、良くやっててというかね、やっていただいたことがあったんですって言っときます〉

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