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ライフ
お金持ちはなぜ不幸になるのか

生活に困らない富裕層家庭の子どもが気力をなくしてしまう背景に「親の過干渉」の存在も 「本人が求める前にお金や情報を与えすぎてしまう」ことに専門家が警鐘

親が「与えすぎる」ことの問題点

 裕福な家庭の子どもが、必ずしも怠け者になるわけではありません。財産を増やしたり、さまざまな領域で親以上に活躍している人も沢山います。同じ富裕層にもかかわらず、この違いは一体どこから来るのでしょうか。私は経験上、子どもが生きる気力をなくしてしまう背景には、過干渉の親の存在があると考えています。

 裕福な家庭の親たちは子どもにはいろいろな経験をさせた方がいいと、習い事や留学など惜しみない費用をつぎ込んでいます。しかし子どもにとっては、経験をしすぎるというのも疲れてしまうものなのです。

 何かをやりたい、始めたいと思うには、人それぞれに時期があります。親が最初からあれこれと選択肢を出すより、子ども自身で見つけ、自発的にやりたいという時期が来るまで待ってもよいのではないでしょうか。

 与えすぎることは、子どもの「考える力」や「可能性」を奪うことにも繫がります。子どもの問題を抱えた親御さんたちは、とかく「子どもに何をしてあげたらいいのか」と狼狽え、本人が求める前にお金や情報を与えすぎてしまうのです。

 私はこうした親御さんたちに「引き算の発想」を提案しています。子どもにしようとしていることをひとつずつ止めていくだけで、問題が自然と解決に向かうことが多いのです。時間とお金の余裕こそが過干渉を生み出しています。もし子どもにお金持ちになって欲しいと思うなら、親ができる一番のことは、「黙って見守る」ことなのです。

*阿部恭子著『お金持ちはなぜ不幸になるのか』(幻冬舎新書)より一部抜粋して再構成。

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【プロフィール】
阿部恭子(あべ・きょうこ)/NPO法人World Open Heart理事長。東北大学大学院法学研究科博士課程前期修了(法学修士)。2008年大学院在学中、日本で初めて犯罪加害者家族を対象とした支援組織を設立。全国の加害者家族からの相談に対応しながら講演や執筆活動を展開。今まで支援してきた加害者家族は2000件以上に及ぶ。著書に『息子が人を殺しました』『家族という呪い』『家族間殺人』(いずれも幻冬舎)、『加害者家族を支援する』(岩波書店)、『高学歴難民』(講談社)、『近親性交』(小学館)など多数。

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