調停離婚はとにかく時間がかかるという印象があるが…(イメージ)
煩雑な手続きについて、オンライン上での完結を目指す取り組みは時代とともに増加してきたが、今度は「離婚調停」がスマホひとつで済むようになるかもしれない――。
裁判を行わない離婚には「協議離婚」と「調停離婚」があり、日本では夫婦が合意すれば即離婚できる「協議離婚」が約9割を占める。だが、多くの人が選ぶ「協議離婚」では、当事者同士だと話し合いが難航したり、離婚条件についての取り決めが曖昧になりがちだという実態もある。その点、第三者(裁判官・調停委員)を通して公平な解決策を話し合う「調停離婚」のメリットは無視できないが、調停の手続きが厄介で時間がかかるというイメージも強い。
調停離婚の面倒さに直面した自身の経験を踏まえて、養育費や親子交流、財産分与など、離婚時に必要な取り決めをオンライン上で完結できるプラットフォーム「wakai for 離婚」サービスを開始したのが、株式会社DDRの代表取締役・的場令紋氏だ。同氏にサービス立ち上げの経緯とその仕組みを聞いた。
離婚当事者になってわかった、「揉めてないのに時間がかかるワケ」
最高裁判所『令和6年司法統計』によれば、離婚調停が成立した2万7315件のうち、審理期間の最多は6か月以内で9040件。次いで1年以内の8366件と、概ね半年~1年ほど時間がかかるケースが多い。離婚経験者である的場氏は、「離婚したくても実際に離婚できるまでに時間がかかるのは、双方と調停員のスケジュールの問題でしかなかった」と振り返る。
「私の場合、家庭裁判所に行って、双方と調停人、裁判官を交えて話し合いをするのが、1~2か月に1回という割合でした。どうして1回会うためにそんなに時間がかかるのかというと、全員のスケジュールがなかなか合わないから。私たちは離婚を決めたのが3月で、1回目の話し合いが5月。なぜそんなに先になるのかを突き詰めると、単純に人手不足なんですよね。離婚件数に比して裁判官の数のバランスが悪い。しかも平日9時から5時の間しか受け付けてくれないから、夫婦がどちらも働いているとなかなか厳しい。
特に揉めてもおらず、夫婦間で離婚は合意しているのに、その手続きを待つだけで時間がかかる──これは理不尽ではないでしょうか。しかも私の場合、妻が子供を連れて家から離れていて、私は離婚が成立するまで子供たちに会わないという約束だったので、その間ずっと会えないことになる。やはり“このシステムは非常に非効率だな”と感じたんです」(的場氏、以下「」内同)
