1月6日、日経平均株価と東証株価指数(TOPIX)の終値が史上最高値を更新した(写真:時事通信フォト)
2026年の相場が幕を開けるや否や日経平均株価が史上最高値を更新するなど、日本の株式市場は好調なスタートとなった。一方で、米国によるベネズエラ攻撃に伴う、地政学リスクの高まりも懸念されるが、市場はそれをどのように受け止めているのか。個人投資家・投資系YouTuberの森口亮さんによる、シリーズ「まるわかり市況分析」。森口さんが解説する。
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2026年の相場が幕を開けた1月5日、日本の株式市場は、国内外の景気拡大期待を好感した動きが鮮明となりました。特に半導体関連などハイテク株を中心とした全面高の展開が相場を牽引しました。
その直前に「米国によるベネズエラ攻撃」という大きな地政学リスクが表面化したにもかかわらず、株式市場はそれをリスク要因として織り込む動きにはなっていません。これにはどのような理由があるのでしょうか?
背景に見え隠れする中国やロシアなどとの利権争い
今回の米国の作戦について、米政府は「麻薬テロ対策」や「不法移民対策」を大義名分として掲げています。
確かに、中南米における麻薬流入や移民問題は長年にわたって米国が対処してきた課題であり、その延長線上でベネズエラへの軍事的な強硬策を正当化する意図があることは否定できません。しかし、別の視点から見ると、この動きには原油の利権に関わる事情が深く潜んでいる可能性があります。
ベネズエラは世界最大級の石油埋蔵量を誇り、その潜在的価値は中東主要産油国にも匹敵すると言われています。こうした巨大な資源をめぐる国際的な駆け引きは、米国だけでなく中国やロシアなど大国の利権争いにつながってきました。
実際、中国はベネズエラへの巨額な投資を背景に影響力を持つようになり、ロシアも長年にわたり同国との関係を維持してきました。米国の一連の動きを「覇権主義的」と非難する声も上がっており、今回の軍事攻撃は米中・米露関係を悪化させるリスクを含んでいます。
