事業主は、カスハラ行為から従業員の安全を確保し、客に対しては行為の中止を求め、必要な措置を講じる責任があると考えられています。家族経営とはいえ、働いている家族らの就業環境を守るのは店主の責任です。客がカスハラ行為に及んだときには毅然としてその中止を求めてください。
とはいえ、事業主が単独でカスハラ顧客に立ち向かうことが困難な場合も少なくありません。またカスハラ行為は暴行、脅迫、業務妨害、名誉毀損等の犯罪になる場合もあります。カスハラ中止を求めた際、暴力を振るわれたり騒いで業務妨害されたりする恐れがあれば、あらかじめ最寄りの交番や警察署に相談し、トラブルになりそうなときにはすぐに駆けつけてもらえるように要請しておくとよいでしょう。
【プロフィール】
竹下正己/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。射手座・B型。
※女性セブン2026年3月26日・4月2日号