学生バイトがカスハラ被害に遭いやすいのはなぜか(イメージ)
飲食店でカスタマーハラスメントの対象になりやすいのが、学生アルバイト。年齢が若い、仕事に慣れてない……などの理由からか、客から理不尽に詰め寄られた経験のある学生バイトは少なくないようだ。
2月下旬には、タリーズコーヒー青森空港店でカスタマーハラスメントに対する警告の張り紙が話題になった。客がスタッフに対して「大声で怒鳴りつける事案が2件発生」したといい、店側が《フェローに対して怒鳴りつける行為はおやめください》と注意を促す内容だった。
《当店フェローは、大人だけじゃなく学生フェローも在籍しています。皆一生懸命に頑張っています》と、スタッフを守る姿勢を見せた同店の毅然とした態度には称賛の声も集まった。逆に言えば、学生バイトに横柄な態度を取る客が少なからずいるというのもまた事実なのだろう。さまざまな飲食店で働く現役学生たちが、実際に経験したエピソードを明かす。
牛丼店ならではの「スピード」への注文
東京都郊外の牛丼チェーン店で働くAさん(男性/大学2年生)は、「そもそも牛丼は料理が早く提供され、すぐに食べられるから選ぶ、という人は多いと思いますが……」と前置きしたうえで、「スピード勝負なので、少しでももたついてると思われると、すぐに怒号が飛ぶ」と漏らす。
「牛丼店では、他の飲食店に行く時よりも“待てなくなる”人が多いイメージです。提供が遅かったり、会計が遅かったりすると、『遅い!』『早くして!』と怒鳴られるのはしょっちゅうです。時間に追われて気が荒立っている人も多く、先日は電話で『あれをしとけと言っただろ!』みたいな感じで喧嘩腰で話をしながら牛丼を食べ、周りのお客さんからも白い目で見られている人がいました。そういう人を接客する時は、何を言われるかわからないのでドキドキします」(Aさん)