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《私の手をじっと握って離さなかった》大場久美子さん“父との最後の1年”の思い出 介護を通じて深まった絆、自身の経験を踏まえて語る「やっておいたほうがよいこと」

自宅で実父を見送った経験を語る大場久美子さん

自宅で実父を見送った経験を語る大場久美子さん

 誰にでも訪れる大切な人との別れの瞬間──。大場久美子さん(66)が父親と過ごした最後の日々を振り返る。大場は父親の最期を自宅で見届けた。前立腺がんを患い、一時は余命半年と宣告されながらも元気に過ごしていた父だったが、2015年夏に肝臓への転移が判明した。

「父は日中ひとりでいることが多く、『不安を感じている』と言っているのを耳にしたんです。私は10代で親元を離れたこともあり、『こっちに来る?』と声をかけると、父は即座に『行く』と答えました。自宅に迎えることが決まってから3日間で準備を整えました」(大場)

 急いで一部屋を片づけて介護ベッド、簡易的なタンスやテレビを置き、トイレに手すりを設置。父親は声を出しにくくなっていたため、首から下げるブザーのほか、ベッドからトイレに行く動線の各所にブザーを配置したという。

「父は母の位牌と最後まで仕事で使っていたノートパソコンだけ持って、本当に身ひとつで私の家にやってきたので、下着など必要なモノはすべて一から用意しました。ただ、介護保険制度や各種助成制度のことは、父が元税務署職員だったので、法律や制度を知り尽くしていて、全部自分で手配していましたね」(同前)

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