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田代尚機のチャイナ・リサーチ
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【人型ロボット開発】参入わずか1年で業界トップの技術水準に達した中国スマホメーカー「栄燿」大躍進の秘密 ハーフマラソン大会では“人類超え”の世界記録樹立

自律走行でハーフマラソン50分26秒の世界記録を樹立した栄耀の人型ロボット「閃電(ライトニング)」(Getty Images)

自律走行でハーフマラソン50分26秒の世界記録を樹立した栄耀の人型ロボット「閃電(ライトニング)」(Getty Images)

 中国経済に精通する中国株投資の第一人者・田代尚機氏のプレミアム連載「チャイナ・リサーチ」。今回は中国で行われた人型ロボットのハーフマラソン大会についてレポートする。

人型ロボット開発を始めたのは2025年3月に入ってから

 北京市政府、中央テレビ局などが主催する人型ロボット・ハーフマラソン大会が4月19日、北京市経済技術開発区内で実施された。湖畔からスタートし、区内を横断、公園をゴールとするコースは、左折が12か所、右折が10か所あり、平地、坂道、コーナー、狭い箇所など複雑な地形を走る設計となっている。

 自律走行でも、遠隔操作でも参加できるが、後者の場合、実際にかかった時間の1.2倍が正式タイムとして記録される。応急処置、電池交換のできるスポットが途中7か所に設けられているが、それ以外の場所で電池交換した場合は、1回目は5分、2回目は10分のペナルティーが科せられる。また、ロボット本体の交換については2回まで可能だが、1度目は15分、2度目は20分のペナルティーが科せられる。

 初開催となった昨年は20体の人型ロボットが競技に参加する中、完走できたのは6体に留まったが、今回は102体が参加する中、47体が完走、この内、18体が自律走行であった。昨年の優勝タイムは「天工Ultra」の2時間40分42秒であったのに対して今年は自律走行の「栄燿」の50分26秒。前回と比べ3分の1以下に短縮され、人類によるハーフマラソンの世界記録である57分20秒をも下回った。

途中で倒れて担架に乗せられて運ばれる人型ロボットもあった(Getty Images)

途中で倒れて担架に乗せられて運ばれる人型ロボットもあった(Getty Images)

 栄燿(オナー)は2013年12月、華為技術(ファーウェイ)の低価格帯ブランドとして誕生したスマートフォン(スマホ)メーカー。華為技術が2020年11月、米国から5G対応半導体の供給停止などの制裁を受けたことから、そのブランド、企業ごと深セン市智信新信息技術に売却された。正式に人型ロボットの開発を始めたのは2025年3月に入ってからだ。

 4月から研究組織を立ち上げ、5月には開発機がトップスピードで4メートル/秒に達したと発表した。6月にはそれまでの10人体制から組織の拡大を始め、直近では200人近くまで人員を増やしている。参入から僅か1年で業界トップの技術水準に達するといった驚異的な成長を遂げた企業である。

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