WeWorkへの出資の苦い経験
そこで思い出されるのが、シェアオフィス事業を手掛ける米WeWorkに出資した件だ。孫氏が同社創業者に惚れ込み、2017年から累計1兆円超を投資したが、2023年に経営破綻。SBGの投資損失は約2兆円に膨らんだ。
「オープンAIへの出資も、サム・アルトマンCEOに対する孫さんの個人的な信頼に則った兆円単位の投資になっている。SBG側はデジャブとして不安がよぎるのではないでしょうか」(同前)
孫氏の「AI全振り」が成功すれば巨額の儲けが期待できるが、一方でリスクも肥大化している。
「政治をも巻き込む巨額な投資ファンドとなったSBGは『Too big to fail(大きくて潰せない)』状態。様々なスキームを通じて大手銀行などが資金を出しており、金融機関にとっては一蓮托生の存在です。AI産業の先行き次第ではSBGがひっくり返る可能性もある。孫さんにとってはたまらなく痺れる局面かもしれません」(同前)
賽は投げられた。
※週刊ポスト2026年5月29日号